大阪府教育委員会は、教頭を務めたことがない30代の教員も、府内の公立小中学校
や府立高校の校長の選考試験を受けられるよう人事制度を改め、今夏にも募集を始める。
団塊世代の大量退職が本格化するなか、校長の若返りを進める狙いだが、学校現場から
は「応募する若手教員がいないのでは」との声も漏れる。
文部科学省によると、08年4月1日現在で全国の公立小中高校の最年少校長は
42歳。担当者は「30代の校長を登用するための人事制度は非常に珍しい」と話す。
府教委のこれまでの受験資格は、府立高校では「57歳以下で3年以上の経験がある
教頭」、公立小中学校では「40歳以上57歳以下の教頭か指導主事以上の職にある
人」。試験に通った場合でも、基本的に年功序列で校長に任命されるため、現職校長
の平均年齢は57歳と高い。
新しい人事制度では、10年以上の教職経験があれば、校長や市町村教委の推薦を
得た上で選考試験を受けられるようになり、30代でも受験が可能になる。ただし、
管理職経験がない教員には校長就任前に、教頭や指導主事を1年間経験してもらう。
府の公立学校の教員(大阪、堺の指定市を除く)は、50歳以上が全体の半数近くを
占める。「年功序列にとらわれず、やる気と力がある人を校長に登用したい」という
39歳の橋下徹知事の意向もあり、府教委は改革に着手した。
30代の男性教員は「実際に手を挙げる人はいないんとちゃいますか。一番体が動く
時期に子どもと触れ合う経験を積みたい」。府立高校長(56)は「校長の責任は
大きいが、人事権もないし予算もほとんどない。その両方を持つ橋下知事とは違う。
若手だとよっぽどの人じゃない限り、つぶれてしまう」と話す。
京都府は教頭や副校長から校長を登用。東京都は副校長や統括指導主事などの管理職
経験が3年以上ある教員から校長を選んでいる。
◎大阪府教育委員会
http://www.pref.osaka.jp/kyoisomu/ ◎ソース
http://www.asahi.com/national/update/0609/OSK200906090081.html ◎関連スレ
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