【調査】中国・インド回復早く、欧米は深刻〜世界経済の10年の実質成長率は1%程度に…内閣府が経済見通し [09/06/07]

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1明鏡止水φ ★
 人口が増え消費が堅調なインドや中国は回復が早く、金融危機の傷が深い欧米は厳しい――。
内閣府はこんな世界経済見通しを公表した。欧米の不振は深刻で「回復のテンポは緩やか」
として、世界経済の10年の実質成長率は1%程度にとどまると予測する。

 海外の経済機関などは、世界経済の実質成長率が09年は戦後初のマイナスに陥り、10年に
回復すると見ている。同年の成長率については、見方が割れる。

 中国は4兆元(約60兆円)の経済対策で、09年初めから国内投資が回復。農村部で家電などの
需要が多い。都市部との格差が縮まれば、さらに農村部の消費が拡大し、09年後半の
景気回復を見込む。中国経済の回復がアジア全体を引っ張るとみる。

 インドも現在約12億人の人口がさらに増加傾向。輸出依存度が低いため世界不況の影響が
比較的小さく、個人消費も堅調だ。

 一方、アメリカは国内総生産(GDP)の7割を占める消費が低迷。金融機関の不良債権も急増
している。金融危機対策で政府が用意した7000億ドル(約70兆円)の公的資金も、金融大手への
資本注入や自動車大手への支援に使われ、残りは少ない。10年に景気は持ち直すが、
勢いは弱い。

 欧州では、経済危機が深刻な東欧向けの不良債権がドイツなどの金融機関で急増。
金融危機の火種が残る。景気回復は10年後半となりそうだ。(橋本幸雄)


▽News Source asahi.com 2009年6月7日1時41分
http://www.asahi.com/business/update/0607/TKY200906060305.html
▽内閣府
http://www.cao.go.jp/