【経済情勢】ポーランド、民主化象徴の造船所売却…「連帯」も活気うせ[09/05/30]

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1依頼@台風0号φ ★:2009/05/31(日) 01:15:22 ID:???
 東欧民主化の象徴となったポーランドの自主管理労組「連帯」のあった歴史的な3造船所のうち、2造船所が
29日、民間資本に売却され、生産を停止した。6月4日には、共産主義体制に終わりを告げた1989年の
一部自由選挙から20周年の節目を迎えるが、もう一つの造船所があるグダニスクで予定された記念式典は、
混乱回避のため開催地が変更される。20周年を控え、歴史の栄光は色あせかねない事態だ。

 生産が止まったのは、ポーランド北部のグディニアとシチェチンの2造船所。政府は28日、カリブ海の
オランダ領アンティル諸島に登録された会社に、2造船所を8200万ユーロ(約110億円)で売却することに
合意した。破産・閉鎖という最悪の結果は免れ、造船業の継続も約束されたと伝えられる一方、「他の経済活動
に乗り出す」との見方もあり、合意内容の詳細は不明。2造船所で約9000人が職を失ったとの報道もある。

 欧州連合(EU)は、ポーランド政府が04年のEU加盟後も、3造船所に巨額な補助金支出を続けたことに
「EUの競争政策に違反する」と指摘し、売却益を違法な補助金の返済に充当するよう求めていた。残る
グダニスク造船所は07年にウクライナ系投資会社に売却された後も政府の補助金を受け取っていたとして、
EUが調査を続けており、最終的な決着に至っていない。

 一方、ポーランド政府は当初、「連帯」の活動が始まったグダニスクで6月4日に自由選挙20周年の記念式典
を開催する予定だった。しかし、造船所再建問題で政府への抗議行動を続けた連帯側から非暴力の確約を
得られなかったとして、政府は開催地を南部クラクフに変更した。

 トゥスク首相は地元メディアに「今の連帯は中規模の労働組合に過ぎない。歴史的な記念日を政治的な動きに
乗っ取られるわけにいかない」と批判した。これに対し、現在の連帯指導者は「政府こそ非難されるべきだ。
深刻な問題なのに、社会で議論を深めることなく、我々を攻撃した」と反論した。


▽ソース:毎日.jp (2009/05/30 11:58)
http://mainichi.jp/select/world/news/20090530k0000e030039000c.html
2名刺は切らしておりまして:2009/05/31(日) 01:22:05 ID:Q2bFnaTU
レーニン造船所懐かしいな
3名刺は切らしておりまして:2009/05/31(日) 01:22:24 ID:aw1quzul
どこも労組は政治的な動きやるんだ
4名刺は切らしておりまして:2009/05/31(日) 01:40:39 ID:mF2kwT5C
意外と社会主義の方が楽園だったかもね。
過当な競争もないし、のんべんだらりと民衆は生活してたし。
生活水準が高いとは言えないが、
失業もホームレスの心配も無かったし。
5名刺は切らしておりまして:2009/05/31(日) 01:59:18 ID:IfN9Tr34
>>4

中国もそうだったんだろうけど
上をみなけりゃそこそこ暮らしていけた人が多い

外国と比較し始めたのが運の尽き
6名刺は切らしておりまして:2009/05/31(日) 02:02:50 ID:Vhb4oCZQ
ポーランド2009年第一四半期(つまり1-3月)
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601085&sid=aQw8Imt_xUA0&refer=europe
http://www.guardian.co.uk/business/feedarticle/8531318

GDP成長率 +0.8%
建設 +3.4%
サービス +3.1%
投資 +1.2%
個人消費 +3.3%
ポ国債金利 4.427%

↑は拾ったコピペだけど、
このように、ポーランドはたしかに景気拡大が緩んでいても不況までには至っていない上に、
欧州委員会から、ポーランド政府が行っていた造船所に対する経営助成金を禁止されただけだから、
造船所の売却や操業停止は、産業の構造転換の一環と見ることができる。

一方で、IT、食品加工、自動車を含めた輸送機械、精密機械、医薬品、化学、電機の工業が伸びている。
上のデータが示すように建設も順調に伸びているから、造船所を解雇された従業員も
まだ年金もらうまで行ってなければ最悪でも建設現場で働ける。
しかも解雇された従業員は一時金に加え、職業教育と失業給付が次の仕事に就くまで受けられるから
至れり尽くせり。
http://www.forbes.com/feeds/ap/2009/05/29/ap6479695.html
何か、ポーランドはナチスドイツより大規模なアウトバーン建設も始めていているそうだが、
人手不足で進捗がかなり遅れていて、日本からも投資拡大の前提条件として
高速道路の建設最優先を厳しく指摘されているらしい。
http://www.eubusiness.com/news-eu/1241925431.97
ワルシャワ周辺と札幌周辺が似ているというのは本当
http://www.ibs.or.jp/pub-rep/a-report/pdf/s2004/s2004_108-110.pdf
赤がアウトバーン、青が一般高速道路
http://commons.wikimedia.org/wiki/File:PL_free-_and_expressways_network.svg
また個人消費が伸びているから、規制緩和をすれば飲食業も大きく伸びて雇用機会を提供するだろう。

したがって造船所に関わる騒動は経済的には何も問題ない。
むしろ感情、というか過去への感傷の問題だろう。

社会的には、今のポーランドは1980年代前半の日本みたいな状況だと思えば間違ってない。

しかしこのドナルド・トゥスク首相は人気あるなあ。
若いときにマリファナを吸っていた事実が明るみに出てもすぐに素直にテレビに出て謝って、
若者にこういう馬鹿なことの真似をしないように、と言ったらそれ以上この問題で追及されなかった。
いまのヨーロッパの首脳の中で最も有能でかつ愛されている人物。
気さくで、誠実で、それでいて的確な政策を出してくる、ポーランドの若者たちの「頼れる兄ちゃん」的な人。
7名刺は切らしておりまして:2009/05/31(日) 03:02:37 ID:OOlXLBj1
ワレサ議長の名を久しぶりに思い出した
8名刺は切らしておりまして:2009/05/31(日) 11:23:45 ID:6joJaIA4
ワレサはつい最近も日本に来た
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1236864421/l50
9名刺は切らしておりまして
ポーランドの強さ、11の秘密:

1.輸出依存度が低く、産業の分布のバランスが良く、どの産業でも一つの企業が
  産業を独占する状態にない
2.中小企業が特に多く、これら中小企業が国内の経済と雇用に関わっているため
  国内各地の市場に合っている
3.自家用車購入の奨励金を受け取ったドイツ人が国境を越えてポーランドへやってきて
  ポーランド製の自動車を買っている
4.ポーランドの消費者向け製造業は、高級品でなく比較的低い価格帯の商品を狙って
  生産しているためこの世界的不況に強い
5.変動相場制においてポーランド通貨が急激に下がり、これが輸出を促進している
6.内需、とくに個人消費が経済活動に占める割合が他国よりも多く、小売が伸びている
7.この世界的な不況下でも失業率の上昇が他国よりはるかに緩く、熟練労働者は
  まだまだ不足していて、ポーランド企業は労働者の解雇をしたがらず、逆に労働者を
  守ろうとし大幅な昇給をも行っている
8.農林水産関係の産業の比重が比較的高いことが、他国の不況を絶縁することに役立っている
9.近年の他国とは異なり個人信用の大幅な伸びを経験しておらず、そのため外国からの
  資金流入がずっと少なく、国内の資産価格とくに住宅価格の上昇が緩やかだったため、
  酷い反動は受けていない
10.上手な財政政策が経済の自動安定器の役目を果たし、個人消費の緩衝器となっている
11.公共投資による巨大なインフラ整備事業が以前から行われている

Poland - Growth!
http://businessneweurope.eu/story1627/COMMENT_Poland__Growth