米証券取引委員会(SEC)の職員にインサイダー取引疑惑が持ち上がり、
米司法当局が捜査に入っていることが15日、分かった。
SECは、インサイダー取引を取り締まる立場にある。
違法取引と認定されれば、「株式市場の番人」による大スキャンダルとなる。
米政府内の内部報告文書によると、SECに勤務する3人の弁護士資格を持つ職員が
内部の報告義務に反して株式取引をしていた疑いがあり、
うち2人はSECが調査していた企業を巡って、不審な株式取引をしていたという。
職員らは株式についての情報交換を行っており、このうちある職員は、SECが企業への調査を実施する前に、
その企業の株を売買したこともあったという。ある職員はこうした不透明な取引を06〜08年に行っていたという。
米SECの広報担当者は朝日新聞の取材に「(内部)報告は、インサイダー取引があったと結論づけていないが、
(職員による)インサイダー取引の可能性の示唆だけでも深刻に受け止めている」と話した。
インサイダー取引と認定されるかどうかは、非公開情報に基づいて株式取引していたかどうかによるという。
http://www.asahi.com/business/update/0516/TKY200905160122.html