長野県中南部と愛知県の中部国際空港を結ぶトラックの共同輸送の可能性を探るために、
財団法人中部空港調査会が行った「セントレア・トラック共同輸送」社会実験の結果がまとまった。
航空貨物代理店ごとにチャーターしていたトラックを集約する輸送形態を構築することで、
輸送効率が改善され、環境負荷も低減できることを実証した。
実験は昨年10月30日から今年3月31日まで行った。諏訪地方を中心に事業展開する物流事業者と荷主企業五社が参加し、
平日1便のトラックを共同で運行。国際航空貨物を積み合わせて輸送した。
期間中に運行したトラックは計100台で、165トンを輸送した。取り扱った積み荷のほとんどがアジア向けで、
内訳は香港が22%と最も多く、フィリピンが16%、中国(香港を除く)が15%と続いた。
品目は電子部品や自動車関連の機械部品が中心だった。
参加企業は、輸送トラックの共同化によるコスト削減や環境負荷低減について一定の効果があったと評価した。
実験結果を踏まえて四月から、名古屋商工会議所などを事務局とした中部国際空港利用促進協議会が新規に共同輸送を事業化。
現在、6社が参加して継続している。
同空港ではシカゴ便やアムステルダム便など、欧米向けの貨物専用便が開設されており、
調査会では需要に合った路線開設と効率的な共同輸送が相乗効果を発揮すれば、飛躍的な成長を遂げる可能性があると展望。
より輸送効率を高めるために、参加企業の拡大が必要だとまとめている。
ソース(長野日報)
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=14225