【産業政策】ロシア企業が世界随一の原子炉製造技術を持つ日本メーカーの買収狙う--日本、官民で防衛 [05/08]

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370名刺は切らしておりまして
「アトムエネルゴプロム」と東芝の同盟はフランスにとって脅威 ノーボスチ通信社
http://jp.rian.ru/news/rusjap/20080331/102545788.html

パリの心配は冗談ではない。心配の理由は、原子力産業の2巨人、ロシアの
「アトムエネグロプロム」と日本の「東芝」が同盟を結ぶというニュースだ。
競争相手たちの心配は当然だ。実際、もしこのような2社による強力タンデム
(2人乗り自転車)が市場に登場すれば、これと争うことは非常に困難になる。

現在まで、世界の原子力市場はフランス・ドイツのAreva-Siemens同盟と、
2つの日米同盟、東芝-ウエスティングハウスとGE-日立、そして、「アトム
エネルゴプロム」で占められていた。ロシアと日本が同盟すれば原子力界の
主導国際プレーヤーの数は4から3に減ることになるだろう。

問題は、東芝-ウエスティングハウス同盟と言っても近年からはウエス
ティングハウスの株式の70%は東芝が保有しているという実体があった。
このような中、すべての人はロシアがどのような選択をするかを待っていた。
なぜなら、選択は自動的に残りの2つの同盟に対する決定的優越を勝ち
取ることになるからだ。そして今、それはすべて解明された。

「アトムエネルゴプロム」と東芝の接近は、フランスの新聞「LesEchos」紙は、
「原子力産業の鎖のための」重要な出来事と名付けた。ロシアの企業と
そのパートナーである日本の東芝が同盟するかも知れないことは、原子力
エネルギー国際市場の主導的プレーヤーであり核クラブ国家のフランスを
本当に心配させている。この同盟はフランスのAreva社にとって、極めて
手強い競争相手を産むことになる。

「対抗策」としてフランス政府は、上述の「Les Echos」の発表によれば、
原子力発電所の建設に関する「フランスのスーパーチャンピオン」の創設の
構想を推挙した。それによれば、2つの国民的企業、AevaとAlstomを統合
させる可能性が検討されている。

ロシアの企業と日本の会社をお互いに抱擁させた動機は一体何だろう?
グローバリゼーション?国際市場の論理?ロシアについて言えば、定例の
技術革命の中に新しい傾向を「見逃したく」なかった。そしてその一歩を踏んだ。

それでも、なぜロシアは東芝を選んだのか?選択先は最初から決まって
いたわけではない。戦略的パートナーに関する提案は全員に出された。
そして、その後、要因が重なって、東芝の条件が有利であることが判明した。

「例えば、東芝にはエンジニアリングのノウハウ、つまり、3年間で原発を建設
する技術がある。この分野では東芝は世界のリーダーである。我々では建設
に5年間掛かる。従い、もし同盟が成立すればパートナーから学ぶものはあると
「ロスアトム」(ロシア原子力局)の代表セルゲイ・ノヴィコフは強調した。

さらに、我々は、相互に大規模装置の納入者としてお互いに関心を持っている。
ロシアにとってプラスになるのは、さらに、原子力燃料の大市場に進出できる
可能性が出てくることだ。

「アトムエネルゴプロム」には自分の切り札も持っている。第一に、同社は、
原子炉製造のあらゆる技術を持っている。東芝は市民目的の原子力装置を
「ターン・キー」方式で製造する能力を持ち、先進的で、何回も実際の稼働で
実証済みの加圧水型原子炉技術を持つパートナーを得ることになる。