【インタビュー】伊東信一郎・全日本空輸(ANA)社長--国際線が成長のカギ握る、アライアンスで路線拡充[09/04/029]

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1やるっきゃ騎士φ ★
ソースは
http://www.toyokeizai.net/business/interview/detail/AC/da6221d02ac699b62f7411f82d2ca224/
http://www.toyokeizai.net/business/interview/detail/AC/da6221d02ac699b62f7411f82d2ca224/page/2/
http://www.toyokeizai.net/business/interview/detail/AC/da6221d02ac699b62f7411f82d2ca224/page/3/

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アジアナンバーワンを目標に掲げ、国際線拡充を成長の柱に据える全日本空輸(ANA)。
成田、羽田の首都圏空港が再拡張される2010年をビジネスチャンスにとらえ、ホテル売却など
本業への集中を加速してきた。だが、昨秋の金融危機以降、国際線の旅客数は2ケタ減と落ち込み、
09年3月期は6期ぶりに最終赤字に転落する見通しだ。
嵐の中、操縦桿(かん)を握ることになった伊東信一郎・新社長を直撃した。

――ANAをどういう会社にしたいと思われていますか。
アジアで一番の航空会社になることが目標です。品質、CS(顧客満足度)、価値創造でトップを
目指したい。このことに社員全員が執着して頑張っています。私はその旗振り役。気が引き締まります。

――まず何から着手しますか。
09年をどう耐えて、10年以降の成長にいかに準備するのかという両面です。こういう時期だから
こそ、原点である安全、品質向上、お客様満足度向上をしっかりやろうと思っています。
それを支えているのが現場であり、危機意識を共有できるような取り組みを行っています。
伝統的に「ダイレクトトーク」と称して、役員が直接現場に出向いて本音で話をする機会を設けています。

これはたとえば、安全事象が起きた後には、身の回りで安全に対する不安はないか、こうしたらもっと
安全な体制がとれるのではないか、といった話が現場から出ます。その内容は戦略会議という役員会議で
取りまとめ、いいものは即実行に向け動き出します。スピード感を持たせるためトップダウンで
実行できないか等を、検討します。

――現場の意識改革は重要です。積極的な改善案が出てきますか。
社員による提案制度も時限的にやりました。1000件近く提案を受け、いろいろなアイデアが出ています。
旅行商品だけではなく、組織のスリム化だとか、コスト削減だとか、思ったよりたくさんの提案があった。
会社の改善点を真剣に考えてくれる社員がたくさんいるということは、うれしいですし心強い。
その中には、一体感というか、一緒に乗り切っていこうという意思が感じられます。

――現下の経営環境をどのように分析していますか。
みんな悲観論で、日本中が沈みそうな勢いですが、そんなに暗いことばかり言っても仕方がない。
希望半分ですが、下期のある時期からは回復基調だろうと期待しています。わずかですが、人が
動き始めた。どん底だった貨物もちょっと首をもたげたという情報もあります。急にはいかんでしょう
けれどもね……。

――需要喚起策はありますか。
定額給付の対象商品をつくりましたし、65歳以上のシニアの方向けに9000円で国内どこでも使える
空席利用運賃も出しました。また、国際線も空席があれば安くなるような運賃など、いろいろな工夫をして、
需要喚起を始めています。燃油サーチャージも4月から大きく下がりましたし、円高で特に国際線の旅行には
追い風です。法人需要の回復がすぐには期待できない面もあって、何とか旅行需要でカバーしたい。

-続きます-
2やるっきゃ騎士φ ★:2009/04/30(木) 10:25:23 ID:???
-続きです-
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――人件費などコスト削減はどう進めていきますか。
コスト削減というより、全体のスリム化と効率化という二つの視点があります。本部制を見直そうとか、
間接人員をスリムにしようとかであり、それが権限移譲や仕事の見直しにつながります。10年以降の
事業規模拡大に向け人員を捻出する意味合いもあります。今の雇用の中で新しい拡大局面に対応したいです。

――10年には成田と羽田の首都圏両空港が拡張される。ビジネスチャンスに結び付くと……。
期待は大きいです。特に国際線が今後の成長戦略のカギを握ります。将来的に世界はもっとボーダーレスに
なるでしょうし、グローバルな経済の中で日本が生きていくのは自明の理です。景気の波動は
当然ありますが、その中で航空が果たす役割というのは必ずある。随分遅れていた戦略機材B787
(ボーイング)も来年の年明け早々には入ります。燃費効率が20%いいですし、足(航行距離)も長い。
中型機としては唯一欧州でも米・東海岸でも飛べますから、この機材を使ってネットワークの充実を
図りたい。大きな飛行機で大きいリスクを抱えなくていいですから、大いに期待しています。

――大型機のA380(エアバス)の導入も検討していましたよね。
現下の経済環境の中ではペンディングせざるをえない。早く景気が回復して、B747(ボーイング)も
含めた大型機材が検討できるといいのですが……。

――成田は先日の米貨物便事故で滑走路が長時間封鎖され、欠航便が多数発生しました。成田の脆弱性が浮き彫りになった事故です。
あの滑走路1本だけだと、ほとんどマヒ状態になりましたね。やっぱり首都圏の国際線の発着枠は
羽田が補完できる体制でないとおかしい。来年春に成田の1本が2500メートルに拡張されても、
まだ長い距離は上がれないです。B747など大型機は飛び立てないですよ。3500メートルないと
ダメでしょう。

そういう意味では脆弱ですよね。その点、韓国ソウルの仁川国際空港は機能もしっかりしており、
国際線乗降客数で成田をしのいだんじゃないですか。どんどん日本を通り過ぎて向こうへ行っちゃう。
空港は本当に大事ですよ。成田の2本目がもう少し長くなるとか、羽田の国際線の機能が充実するとか
絶対必要です。

――今後の運航ネットワークはどう構築しますか。
国際線はポイント・ツー・ポイントで飛べばいいだけではなく、そこから先にどう飛ばすかということで
スターアライアンスによるネットワークを充実させたい。直接飛ばすのはJALさんには及ばないから、
ネットワークをカバーする意味で、われわれにとってアライアンスは重要な位置づけになります。
日本はまだ顕在化していませんが、大西洋はスターアライアンスとワンワールド、スカイチームなど、
アライアンスごとの勝負になっています。独禁法適用除外の中でダイヤ調整や運賃も認められています。
ただ、太平洋はまだ日本と米国の独禁法除外がない。先を見ればありうると思います。


-続きます-
3やるっきゃ騎士φ ★:2009/04/30(木) 10:25:32 ID:???
-続きです-
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―― 一方、国内線は大規模な路線廃止と減便が続いています。
ベースは需要次第ですね。需要を上げるために努力をしなきゃいかん路線と、どうしても必要な
生活路線については、地元の自治体などと協力しながらやる。ただ、少しチャレンジングなこともしました。
北海道や石垣島に行くのを乗り継ぎでカバーし、運賃を工夫すれば、プレジャー系の需要を補えないかと
やりましたが、大体うまくいっています。そういう成功事例と、全く儲からない路線を切るというのは
狙いがちょっと違う。特に関西国際空港は正直言って厳しい路線が多いです。

――今年6月に開港する静岡空港は期待できるのでしょうか。
静岡はすごく期待していますよ。昔から静岡は人口が多いですし、民力が高いですからね。
ANAには札幌とか沖縄といった観光路線が多いですから、需要もまず大丈夫じゃないですかね。

――国内についてはJR新幹線との競争が激しいですが、ライバルのJALと手を組んだ施策は考えられないでしょうか。

私が担当のころ、JALさんとシャトル運賃というのをつくったりしました。
当時、ターミナルが一緒でしたからね。そういうことも可能性として考えられます。

――最近、JALとの国際線統合の構想が一部で浮上しました。
社内では笑い話ですよ。国民経済上も、あんまり真剣に考えた議論じゃないと思いますよ。
国際線を持たず、国内線だけ残った航空会社はどうするのですかね。やっぱり航空会社って国際線を
飛びたいと必ず思いますよね。われわれ、JALさんに追いつけ追い越せで来ているわけですから、
自分の足でしっかり立って、来るべきビジネスチャンスにしっかり対応していくのが、今の私の責任
だと思います。あんまり雑音には耳を貸したくないですね。

いとう・しんいちろう
1950年生まれ。宮崎県出身。74年九州大経済学部卒業、全日本空輸入社。
人事部長、常務、専務、副社長などを経て2009年4月から現職。

-以上です-
依頼を受けてたてました。
4名刺は切らしておりまして:2009/04/30(木) 10:43:55 ID:Ml3HiZwh
空飛ぶキャバクラにすれば? 

スッチーのような知的で素人っぽいのは受けるぞぉ〜♪
5名刺は切らしておりまして
やすけりゃいいんだを!雲助