地球温暖化で果物の収穫期に異変が起きている。九州ではハウス栽培のナシの出荷時期が
関東の露地ものと競合して栽培品種の転換を強いられるなど影響が出始めた。
一方、中・晩生種のかんきつ類は栽培時期が広がり、新たな特産品として期待されている。
■重なる出荷時期
千葉、茨城など関東産の生産量が圧倒的に多いナシ。ハウスものに限れば、福岡、佐賀の両県が
全国の約4割を占める。東京など一部地域のお盆時期(7月15日ごろ)には贈答用として
1キロ700円以上で出荷される。
ところが、最近になって8月上旬以降に出回る関東の露地ものの出荷時期が早くなり、ハウスものと
競合するように。露地ものが出回るとナシの出荷価格は1キロ200〜300円台に値下がりする。
ハウス栽培はコストが割高な上、東京から遠い九州は流通面でも不利。
佐賀県果樹試験場は、こうした事態について「花が成長する2、3月の気温が上がってきたのが原因だろう」
と分析。関東のナシの流通量が落ちつく10月に収穫を迎え、低温貯蔵で年明けの1月ごろまで保管可能な
晩生種の「王秋」に栽培品種を転換するよう勧めている。
ただ新しい木が実を付けるまで数年かかる品種替えは、大きな収入減を伴う。JA伊万里(佐賀県伊万里市)で
ナシ栽培の部会長を務める前田勝教さんは「栽培農家の多くは高齢化や後継者不足に悩んでおり、
そう思い切ったことはできないと思っている」と漏らす。
■完熟で糖度アップ
温暖化がプラスに働くケースもある。九州では9月末ごろから収穫期に入る温州ミカンに高温障害が
発生しやすくなったものの、中・晩生種の別の種類のミカンは逆に栽培時期が広がった。
多くの品種を組み合わせて栽培することが可能になり、単品種栽培に付き物の、値崩れリスクを
回避できるようになったという。
このほか、ミカンとオレンジを掛け合わせた「清見」やデコポンの「不知火」などは、寒波を避けて
年明けまでに収穫するのが一般的だが、温暖化で収穫期を2月下旬から3月上旬まで遅らせることが
可能になった。
長崎や佐賀、熊本などの果樹試験場は付加価値を上げて新たな特産品にしようと、実を完熟させて
通常12度程度の糖度を1、2度上げるための研究を開始した。
「糖度が1度増すと味はかなり大きく変わる」(長崎県農林技術開発センター)といい、
出荷価格は「清見」でキロ当たり100円以上高くなるという。
ソースは
http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200904140013a.nwc >>4 実際に温暖化はあるよ。
中村哲によるとアフガンでも氷河が減って水の確保が難しくなっているのも部族闘争の原因とか、
アルプスの氷河の退縮は問題になっている。
「黄河断流」というのはいくつもの要因、取水、もとから断流の起こりやすい扇状地的開封と
地下へしみこみやすい広い天井川というのを踏まえて山岳氷河の減少があす。