コンチネンタル航空(CO)は夏期繁忙期に、成田/サイパン間のチャーター便と関空/グアム線の定期便を
運航する計画だ。旅行会社からの強い要望を受けたもので、夏季の需要を取り込むねらい。成田/サイパン間
は7月18日から9月23日まで毎日2便、関空/グアム線は8月1日から9月23日まで毎日1便で運航し、あわせて
190便、供給座席数は2万9450席増える。使用する機材は両路線ともボーイングB737-800型機で、ビジネス
クラス14席、エコノミークラス141席の計155席となる。
このうち、関空/グアム線の夏季定期便は、前年比74%増となる54本、約8370席を運航する。これは、2008年
の送客人数が好調であったことを受けて運航期間を約1ヶ月ほど長くしたため。COでは旅行会社と協力して
消費者向けのキャンペーンなどの施策を展開し、送客につなげたい考えだ。
◆成田/サイパン間は規制緩和で実現−本格的な活性化に期待
成田/サイパン間は定期便が就航している区間であり、昨年までチャーター便は設定できなかった。COの
計画は、日本旅行業協会(JATA)の要望を受けて ITCチャータールールが昨年12月に規制緩和されたために
実現可能となったものだ。夏季繁忙期に座席を確保し、需要を取り込めることから、旅行会社にとってメリットと
なる。2月24日に開催されたJATA経営フォーラム2009でも、近畿日本ツーリスト(KNT)執行役員旅行事業創発
本部海外旅行部長の權田昌一氏が、「首都圏の繁忙期の座席の確保の意義は大きい」とし、大きなビジネス
チャンスであると強調していた。
ただし、国交省航空局によると、規制緩和を実際に活用している事例はまだ限られているようだ。現在の
ところ、個札販売の緩和について、ビバマカオ航空(ZG)が2月から、ウラジオストク航空(XF)が3月から個札
販売を開始しているのみだ。
こうしたなか、JATAでは「規制緩和後のチャーター運用における課題に関する連絡会(チャーター連絡会)」を
設置・開催し、問題の整理・解決とチャーターの活性化をめざしている。まだ具体的な方策にはつながっていない
ものの、JATA事務局長の奥山隆哉氏は、早急に実効性のある促進策を打ち出したい考えを示しており、その
取り組みに期待がかかっている。
▽ソース:TRAVEL VISION (2009/04/08)
http://www.travelvision.jp/modules/news1/article.php?storyid=40501