金属製錬に使う黒鉛電極の製造大手、SECカーボンはアルミニウム製錬用の電極製品の増産を
半年程度先送りする。約160億円で京都工場(京都府福知山市)に新棟を建設し2011年春に本格稼働
させる予定だったが、同年秋ごろまで延期する。アルミの世界市況の回復が遅れるとみて計画を見直した。
新工場で増産するのは黒鉛化カソードブロック。アルミ製錬工程で電解炉の底に敷いて陰極として
用いる。京都工場の生産能力を1.5倍の年4万5000トンに引き上げる計画は変更しない。09年3月期の
同部門の売上高は約100億円の見込みで、SECカーボンの売上高の3分の1以上を占める。全量を
海外のアルミメーカーに輸出しており、世界シェアは約45%にのぼる。
自動車や機械産業などで世界的な減産が相次ぎ、大手アルミ各社が製錬設備への投資を見送っている。
同社は「11年中には(需要が好調だった)07年並みに回復するのでは」(二宮博文常務)とみている。
▽ソース:NIKKEI NET (2009/04/07)
http://www.nikkei.co.jp/news/retto/20090406c6b0601u06.html ▽株価情報
http://company.nikkei.co.jp/index.aspx?scode=5304