高岡市の養鶏会社が今月から生卵を中国・香港へ輸出します。国内では初めて、衛生管理の
国際認証を得ての輸出で、安全性を武器に、海外市場を狙います。小矢部市の山あいにある養鶏場、
高岡市の養鶏会社「仁光園」の施設です。ここで生産される卵が、海外で販売されます。
その輸出先は・・・香港です。
日本から進出している百貨店の「そごう」とスーパーの「ジャスコ」に特設コーナーが設けられ今月
18日から順次、販売される予定です。「そごう」では18日から「ジャスコ」では19日から、輸出の
きっかけとなったのは、去年、香港で開かれた商談会、仁光園は、香港では珍しい生で食べる卵を
前面に打ち出し反応も上々だったといいます。
島哲雄社長は「生で食べてもらって、非常に、半分以上の方が、「おいしいおいしい」と言って食べて
もらいまして、これは一つ、輸出というのは可能だなと、生で食べてもらえるんじゃないかなという感じ
でしたね」
日本での卵の消費量は平成16年に山口県で鳥インフルエンザが発生した際、大きく減少しました。
その後回復傾向とはいうものの頭打ちの状況で、海外での需要に注目が集まっています。仁光園が
まず狙うのは、香港に住む日本人、そして富裕層です。
輸出に打って出るために重点を置いたのは安全性、仁光園は、去年6月、養鶏業としては国内で初めて、
衛生管理の国際基準である農場HACCPを取得しました。飼育の密度を低くし自社の検査施設を設けるなど、
食中毒や伝染病への徹底した対策をとっています。
島社長は「やっぱり、安心、安全というのは、自分でやっててもね、実際それを第3者が認めてくれないと
これはやっぱり、実際、やったことに、やっていることにならないんで」しかし、生卵の輸出にはリスクもあります。
先月、愛知県の農場で鳥インフルエンザウイルスが確認された影響で、仁光園では先月末に予定していた
輸出が一旦、中止されました。こうしたリスクを抑えるため、全出荷数に占める輸出の割合は、1割程度に
とどめる考えです。また香港に輸出する卵の価格は、現地の卵より高めですが、食の安全意識の高まりから、
十分、勝算はあるとみています。
6個入りで35香港ドル(約410円)
現地では販売にあわせて社長自らが「卵かけごはん」の試食会なども行う予定で生卵の食べ方自体の
普及も考えています。島社長は「富山の卵とお米と。」「富山に観光資源がたくさんありますんでね、そういう
ものとセットで、富山の米から、野菜から、果物から、そして卵も一緒にという風になればいいと思っております」
仁光園では、シンガポールやタイへの輸出も検討しているということです。
▽ソース:KNB NEWS (2009/03/16)
http://www2.knb.ne.jp/news/20090316_19292.htm ▽画像
http://www2.knb.ne.jp/news/images/20090316_19292_001.jpg