■英ロイズ、事実上国有化へ 英主要メディアが報道
【ロンドン=尾形聡彦】英金融大手ロイズ・バンキング・グループに対する英国政府の出資比率が現在の
約4割から引き上げられて6〜7割になる見通しになり、同行が事実上国有化されることが7日わかった。
英主要メディアが報じた。英国は4金融大手のうちの2行が実質的に政府の管理下に入る異常事態に
なりそうだ。
英政府は昨秋の金融危機以後、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)の約7割の株式を握り、
事実上国有化している。ロイズの国有化はこれに続くものだ。
報道によると、ロイズは、約2600億ポンド(約36兆円)の不良資産から生じる追加損失を政府に
肩代わりしてもらう代わりに、政府の出資増を受け入れるという。
ロイズは、経営難に陥った大手HBOSを救済合併しており、その際の公的資本注入で英政府はすでに
約4割の株式を保有していた。ただ、ロイズ側は政府の管理下に入ることを嫌って、半数を超える政府
出資には難色を示していた。
しかし、傘下のHBOSの08年12月期決算の純損益が75億ポンド(約1兆円)の巨額赤字に陥り、
今後も多額の損失発生が避けられず、不良資産への政府保証が不可欠と判断したものとみられる。
英政府はすでにRBSの不良資産3250億ポンド(約45兆円)分に対しても損失の肩代わりを約束している。
■ソース(Asahi.com) 2009年3月7日13時9分
http://www.asahi.com/business/update/0307/TKY200903070116.html