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http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-36837820090305 [1/2]
[フランクフルト 5日 ロイター] 欧州中央銀行(ECB)は5日の理事会で、主要政策金利を
0.5%ポイント引き下げ過去最低の1.5%とした。
トリシェECB総裁の会見要旨は以下の通り。
<追加利下げの可能性について>
言及しているリスクの一部が顕在化しても、事実や数値から妥当と判断されれば、金利がさらに
引き下げられる可能性を排除しない。
<金利は底を打ったか>
現在の金利が引き下げ得る最低水準かに関し、われわれは事前に判断しなかった。今後の決定は、
理事会での協議を通じて検討される事実・数値・判断に左右される。
<ゼロ金利政策>
ゼロ金利に多くの欠点があると思う理由については詳しく述べない。
われわれは明らかにそう判断している。
<東欧>
東欧(に関する問題)についての現段階のわれわれの立場は、枠組みを変えないことが
極めて重要というものだ。
われわれには、欧州為替相場メカニズム(ERM2)への加盟に関してもユーロへの加盟についても
ルールがある。これら既存のルールを維持することが欧州連合(EU)全体の安定にとって非常に
重要だ。
一部の国が非常に弱い状態にあることを理由にルールの変更を提案するのは好ましくないと言える。
<非標準的措置>
非標準的措置に関し、ユーロ圏の構造に合致したものが何なのか、深く検討している。
量的という意味では、既にかなりの、非常に目に見える量的リスクをとっている。
われわれは、新たな非標準的手段を協議し検討している。ただ、これ以上の詳細は控える。
いかなる特定の非標準的手法に対しても事前にコミットすることは絶対にない。
何事も排除せず、決定したことについてはきちんと説明するつもりだが、
現時点では、追加の非標準的措置の可能性を検討している段階だ。
<金利決定は総意>
この日の決定は理事会の総意(コンセンサス)による。
<インフレ率の変動>
総合年間インフレ率は今後数カ月で一段と低下すると予想され、恐らく年央頃、一時的にマイナスとなる
可能性がある。その後は、これまでのエネルギー価格の動向に起因する基本的な影響から再び上昇する
と見られる。そのため2009年中、欧州連合基準の消費者物価指数(HICP)は著しく変動する
公算が大きい。ただ、このような短期的ボラティリティは金融政策見通しには影響しない。
<インフレ見通しへのリスクは概ね均衡>
インフレ見通しをめぐる不透明性はかなり高い。見通しへのリスクは概ね均衡している。
リスクはとりわけ、経済活動見通しへのリスクと商品(コモディティ)価格へのリスクと
関連している。
-続きます-