中国の景気が急減速した影響で、高級食材として同国に輸出される七尾産ナマコの価格 が
下落している。卸価格はピークだった昨季の半値にまで落ち込んでいる。関係者は「水 産品の
中国バブルが始まる前の三、四年前の水準に戻った」(能登なまこ加工協同組合) と冷静に
受け止めているが、中国の経済状況が能登の産地にも影を落としている。
県漁協七尾支所によると、七尾湾で捕れ、中国に輸出されるナマコの一キロの平均的な 卸値は
昨季は六百円、高いもので九百円だったのに対し、今季は三百円が相場となった。
中国では好況時、高級品として日本産ナマコの需要が高まったが、景気減速と円高によ る
輸出価格の上昇で需要が低下。これまでに中国に輸出されたナマコが、干しナマコや
塩 蔵ナマコとして長期保存可能となったこともあり、「流通が鈍り、価格が下落した」
(七 尾支所)とみられる。
ただ、中国でも富裕層の日本産魚の購買意欲は依然高いとの見方があり、鹿渡島定置( 七尾市)は
米国向けに続いて中国向け輸出を検討している。酒井秀信代表は「景気の落ち 込みは心配だが、
まだ需要はあると聞いている」として年内に中国で市場調査する予定で ある。
県漁協などによると、中国が好況に沸いていた近年は、高級魚介だけでなく、大衆魚の サゴシ、
ハタハタも県内から輸出された実績がある。今年は「引き合いがあるか分からな い」
(かなざわ総合市場)と様子見である。
ソースは
http://www.hokkoku.co.jp/_today/H20090218104.htm 依頼を受けてたてました。