成田空港の昨年一年間の貨物輸出入額と旅客数は、いずれも減少したことが、東京税関の
貿易概況速報と空港会社のまとめで分かった。世界的な景気後退の影響を受けたが、中でも
昨年十二月の輸出額は前年同月比で48・6%減の約五千七百億円で、過去最大の下げ幅となった。
東京税関によると、年間の輸出額は約十一兆二千百億円で三年ぶりに減少。前年比では
13%減で、米中枢同時テロがあった二〇〇一年の14・8%減に次ぎ、過去二番目の下げ幅
だった。輸入も9・2%減の十一兆三千四百億円で、六年ぶりに減少に転じた。
空港会社によると、輸出貨物量は年前半は好調だったものの、九月以降は前年同月比で
九割を下回るようになり、十二月には半減に近い状態に陥った。
旅客数は、前年比6%減の約三千三百五十三万人。このうち国際線の日本人旅客は、前半は
原油高による「燃油サーチャージ」の負担増、後半は景気後退の影響を受け、8%減となった。
外国人旅客は、一月に前年同月を13%上回るなど、前半は好調に推移。後半は不況と円高
ウォン安のため、韓国人旅行客を中心に落ち込み、十二月は15%の大幅減になった。
不況で国内航空会社に減便の動きがある一方、来年三月には暫定平行滑走路の延伸に合わせ、
年間発着枠が二万回拡大される。空港会社によると、中東便の新規就航や欧州行きの増便などで、
拡大分の約六割は既に埋まっているという。
▽ソース:東京新聞 (2009/02/04)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20090204/CK2009020402000095.html