◆目的地に直行、熟年世代照準
旅行各社が、貸し切りで臨時に飛ばす国際チャーター便を活用した海外旅行のツアーを拡充する。
景気後退の中でも、定年退職後の熟年世代らには時間や資金に余裕がある人も少なくないとみて、
需要拡大に期待している。
チャーター便は、定期便がない都市への直行便として使われることが多い。関西国際空港には
欧州方面への定期便が少なく、JTB西日本は4〜9月に、スイス、クロアチアなどの欧州行きを中心に
関空発のチャーター便を75本と、前年同期の約1・7倍に増やし、ツアーを強化する。
JTBワールドバケーションズの棚原薫・西日本販売本部長は「関空は定期便の廃止や減便が
相次いでいるが、チャーター便を飛ばせばいろいろなツアーが組める」と説明する。
近畿日本ツーリストもツアーを増やすため、関空や岡山など西日本発のスイス向けチャーター便を
4〜9月に前年の2倍の4本飛ばす。阪急交通社は、アラスカ方面へのチャーター便と船旅を組み
合わせた「アラスカクルーズ」(6月下旬〜7月中旬の9日間)の発着地を増やす。前年は福岡だけ
だったが、関西、成田、中部の各空港を加える。
旅行会社がツアーを強化するのは、「燃油特別付加運賃」(サーチャージ)の下落や円高などで、
旅行費用が割安になっていることも理由だ。日本旅行の場合、4〜10月の欧州向けツアーの
サーチャージを含めた料金は前年より平均で15%下がる。近畿日本ツーリストも7〜9月の出発分で
最大18%安くなるという。
▽ソース:読売新聞 (2009/02/02)
http://osaka.yomiuri.co.jp/eco_news/20090202ke01.htm