【破産】富士ハウスなど3社が自己破産、負債計638億円=静岡県内では戦後10番目の規模[09/01/31]

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103依頼@台風0号φ ★
依頼がありましたが、関連記事としてこちらに貼ります。

◆東三河の夫婦「人生つぶされた」 1860万円支払い後、富士ハウス破綻

 吹き抜けの2階建てに広いリビング。にぎやかな家庭の舞台になるはずだったマイホーム。
あろうことか、1860万円を支払った10日後、未着工のまま住宅メーカーの富士ハウスが
破産した。愛知県東三河地方に住む会社員の男性(25)は「詐欺に遭ったような気分」。
やり場のない怒りが収まらないまま、住宅ローンの返済だけが重くのしかかる。

 「誠に、申し上げにくいのですが…」

 1月30日の午後。男性の勤務中、携帯電話にかけてきた営業マンは、沈んだ声で続けた。
「富士ハウスは破産しました」

 その日は、家の土台を固める作業を始めた日だった。

 マイホーム建築に向け、本格的に動きだしたのは約1年前。妻(23)は当時、次男の出産を
間近に控えていた。両親や祖母との同居だったため、敷地内に新築しようと決めた。

 昨年6月、富士ハウスの工場見学ツアーに参加。夫妻でこだわっていた木造建築で、同社の
売り物だった耐震・耐熱素材を使った構造が気に入った。

 折しもその前月、中国で四川大地震が発生。営業マンは「中国の地震の影響で、7月から材料費が
上がります」と説明した。夫婦は「どうせ買うんだから安いうちに」と手付金の100万円を払った。

 2階建てで約130平方メートル。自然素材を使い、子供たちや友達がワイワイと遊べるように
リビングを広めに−。設計が固まるにつれて、夢は膨らんだ。

 融資の話もトントン拍子に進み、昨年12月、総額約3240万円で契約。今年1月20日、総工費の
約6割を振り込んだ。

 未着工のまま破産を迎えた契約者の中でも最悪のケース。「融資のタイミングがもう少し遅かったら、
こんな目に遭わずに済んだのに…」

 破産後、インターネットの掲示板を見た。昨年秋の時点で富士ハウスの倒産を危ぶむ書き込みも
あったが、後の祭りだった。

 東京の会社が工事を続けるというが「期待はできない」。

 妻も「一生に一度の買い物と思っていたので、人生をつぶされた気持ち」と怒りを隠さない。夫婦は、
直面した理不尽な現実を受け止めきれないでいる。

▽ソース:中日新聞 (2009/02/12)
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2009021202000143.html