健康・医療分野の研究開発が活発だ。高齢化が進み健康・医療へのニーズが高まっており、大学や
研究機関、民間企業が「健康・医療」を今後の成長分野ととらえているためだ。大学や研究機関が集積
する関西では、前週も有望な研究成果の報道が続いた。
住宅の部材に使う塗料や接着剤などに含まれる揮発性の有害物質が新築・改築後に室内にこもり、
頭痛や吐き気、目の痛みなどを引き起こすシックハウス症候群。京都工芸繊維大学の田中直毅准教授
らが同症候群の原因物質の1つとされるホルムアルデヒドなどを分解し、アルコールに変えるフィルムを
開発したことが 12日、明らかになった。空気清浄機などに組み込めるほか、有害物質を有用物質に
変える技術としても期待される。
フィルムは「リン脂質」という物質を含む高分子材料を使い、粉末にして分解酵素などと一緒に水に
溶かしたあと、乾燥させて作った。空気中のホルムアルデヒドなどと触れると、酵素の働きで分解する。
ホルムアルデヒドからメタノールが、アセトアルデヒドからエタノールが作れる。フィルムに別の酵素を入れる
ことで、二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)などからアルコールを作る研究にも取り組んでいくという。
難病治療の研究でも成果が出た。大阪大学の岩井一宏教授らが、がんや関節リウマチ、アトピー性
皮膚炎などの病気との関連が指摘される細胞内のたんぱく質「NF−κB」を活性化する仕組みを突き
止めたことが同日、分かった。ユビキチンというたんぱく質などが関係していた。ユビキチンの働きを
抑える薬剤が見つかれば、症状の軽減や治療につながるという。
さらに同日、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の高橋政代チームリーダーらが、
カニクイザルの皮膚細胞から新型万能細胞(iPS細胞)を作ったことが明らかになった。ヒトに近いサルの
細胞でもiPS細胞ができたことで、再生医療の研究をさらに進めることが可能だ。目の難病で失明の恐れも
ある重症の加齢黄斑変性などを改善する治療法の開発などにつなげる。研究チームは京都大学の山中伸弥
教授が開発した遺伝子導入法を応用した。
こうした先端医療の研究開発と産業化のための拠点づくりも重要だ。大阪府北部に広がる国際文化
公園都市・彩都では「創薬」(医薬品開発)、神戸市のポートアイランド2期地区の神戸医療産業都市では
「再生医療」などをテーマにした研究機関・企業の集積が進みつつある。関西経済連合会も2020年を見すえた
ビジョンの中で、山中教授が開発したヒトiPS細胞を活用した「臓器再生総合メディカルセンター」(仮称)を
つくる構想を打ち出した。世界を相手にした先端医療の研究競争は激しい。研究開発の早期実用化へ向けて、
関西の官民の効果的な取り組みが必要だ。
▽ソース:NIKKEI NET (2009/01/18)
http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/news004510.html
>>1 数年前の空前の好景気なんてマスゴミがほざいていたアメリカでさえ
国からの予算が減らされ、ほとんど(金を)出す出す詐欺と化していた上
糞大学は目先の金の為にそれに追い打ちをかける様な事ばかりをしていたので
医療分野の研究なんて年々状況が悪化する一方だった。
ましては悪化する以前に土俵にすら上がっていない様な日本で「成長分野」
なんて、まるで詐欺としか思えない。
例えば、2000年頃のアメリカが100だったものが50に落ち込んだのに対し
日本は1だったものが2になって成長分野だとでも言いたいのか?