【音楽/著作権】テレビ局が牛耳る「音楽出版」利権(ザ・ファクタ)[08/12/25]

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1依頼@台風0号φ ★
 超人気音楽プロデューサーの小室哲哉が、自分が譲渡できない曲を含む806曲の著作権を個人投資家に
譲渡すると持ちかけ、5億円を詐取したとして逮捕された。

 小室は自作の806曲の著作権のほとんどを音楽出版社に譲渡し、自身では著作権を所有していないにも
かかわらず、著作権を持っていると言って投資家を騙した。音楽著作権制度の複雑さを悪用した犯行だった。

 小室が時代の寵児になったのはテレビの力が大きい。安室奈美恵やTRFらが歌った小室のダンスミュージック
はもともとテレビ向きだったが、加えてエイベックスが巨額の資金でテレビの番組枠を買い取り小室の曲を
大宣伝。メガヒットを連発した小室はカリスマ音楽プロデューサーの地位を確立したのだ。

 「小室の恋人だった華原朋美との交際がマスコミに報じられた後、テレビなどマスコミに大きな影響力を持つ
大手芸能プロのバーニングが小室のマスコミ対応やプロモーションを担当するようになったことも大きい」
(芸能プロダクション関係者)

 小室の曲の著作権が音楽出版社のエイベックス・グループ・ホールディングスやバーニングパブリッシャーズに
相当数譲渡されているのは、こうした経緯があったからだ。

◆テレビ局系出版社が荒稼ぎ

 音楽著作権には他人に譲渡できない著作者人格権と、お金を産む財産権があり、財産権としての著作権は
音楽出版社などに譲渡できる。

 いわゆる音楽出版社は16世紀のヨーロッパが発祥の地。音楽出版社は作曲家から楽譜を預かり使用料を
取って貴族などに貸し出すほか、楽譜の出版もしていた。こうした経緯から音楽業界では著作権は出版権とも
呼ばれている。

 一方、小室のような楽曲の作曲家・作詞者を著作者と呼ぶが、著作者が自ら楽曲のプロモートや著作権を
管理するのは大変な作業。そこで音楽出版社に著作権を譲り渡し、音楽出版社はその見返りに曲のプロモート
や著作権管理を行っている。

 音楽出版社はJASRAC(日本音楽著作権協会)などに著作権を信託し、JASRACなどがカラオケなどの使用料
を徴収し、音楽出版社に渡す。音楽出版社はレコード会社やJASRACなどから受け取った著作権使用料を
著作者との契約に基づき著作権印税として著作者に分配する仕組みだ。

▽ソース:FACTA online(Yahooニュース) (2008/12/25 11:37)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20081225-00000000-facta-bus_all
▽元記事
http://facta.co.jp/article/200901015.html

記事は>>2以降に続きます。