12月16日(ブルームバーグ):米自動車大手クライスラーの信用部門、
クライスラー・ファイナンシャルは自動車を購入するディーラー向け融資を一時停止する
可能性がある。こうした融資の原資の1つである口座から、ディーラーが資金を引き揚げているためだ。
すでに米自動車販売不振で苦しんでいるクライスラーのディーラーが
融資を受けられなくなれば打撃となりそうだ。クライスラー同様に手元資金の
拡充を目指すクライスラー・ファイナンシャルも、
金融安定化策の7000億ドル規模の資金枠を利用したい考えだ。
クライスラー・ファイナンシャルのトマス・ギルマン最高経営責任者(CEO)は
「ダッジ」や「ジープ」、「クライスラー」のディーラーにあてた12日付書簡で、
口座から1日当たりほぼ6000万ドルが流出しているとして、そのペースは
「われわれにとって問題だ」と説明した。さらに資金が流出すれば、
「卸売り向け融資の一時停止を強いられる」恐れがあると指摘した。
ディーラーは融資の早期返済を目的にこうした口座に資金を預けている。
資金を引き出し、予定された返済を実施することも可能だが、一定期間預ければ、
優遇措置を受けられる。クライスラー・ファイナンシャルの広報担当、アンバー・ゴーウェン氏はコメントを控えた。
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003017&sid=adq8hoU2BKrc&refer=jp_japan