浜松ホトニクスは11日、医療機器などの光学系部材を大幅に増産すると発表した。
豊岡製作所(静岡県磐田市)に新建屋を造り、画像診断装置のデジタル化に必要な
結晶基板の生産能力を従来比3倍に引き上げる。分析器などに搭載する光源の生産も
増やす。稼働は2010年2月で、投資額は建設費だけで35億円。景気の先行きは不透明だが、
画像診断装置の機能向上に伴う需要拡大に備える。
新建屋は10年初めの完成予定。延べ床面積は約1万5000平方メートル。増産する
結晶基板は「シンチレータープレート」と呼ばれる画像診断装置の重要部材で、
エックス線像を可視像に変える役割を持つ。同社が外販市場で大半のシェアを持つ。
従来の建屋からの生産移管と新設備の導入で、生産能力を胸部診断などに使う大型
基板換算で従来比3倍の年3万枚規模に引き上げる。胸部や歯科口腔(こうこう)内などの
放射線応用診断装置では、従来のフィルム方式からデジタル画像に切り替わっている。
今後、基板の需要が大きく伸びるとみている。
▽ソース:NIKKEI NET (2008/12/12)
http://www.nikkei.co.jp/news/retto/20081211c3b1104v11.html