12月5日(ブルームバーグ):欧州株式相場は続落。11月の米雇用統計で
非農業部門雇用者数が1974年12月以来で最大の落ち込みを記録したため、
米国のリセッション(景気後退)が深刻化しているとの見方から売りが続いた。
米雇用者数の減少幅が予想よりも大きかったため、INGグループや
クレディ・スイス・グループ、シーメンスが急落。銅相場が7日続落と、
過去10年で最長の下落局面となったことを嫌気し、BHPビリトンも大幅安。
BPとトタルも売り込まれた。原油相場の下落が売り材料。
ダウ欧州株価指数は前日比3.8%安の189.84で終了。全10産業グループが
下げた。週間では8%安となり、前週の上昇分の3分の2以上を失った。
世界的に景気悪化が顕著となり、米失業率が93年以来の高水準に上昇したことが
背景にある。ダウ欧州50種株価指数は3.8%下落、ダウ・ユーロ50種株価指数は 4.9%下げた。
バークレイズ・ストックブローカーズのファンドマネジャー、ヘンク・ポッツ氏
(ロンドン在勤)は米雇用統計について「ひどい数字で、状況がいかに悪いかを示す
新たな指標となった。株式相場の見通しは改善をまったく示唆しておらず、
リスクは投資家心理がさらに悪化することだ」と指摘した。
全米抵当貸付銀行協会(MBA)が発表した返済遅延と差し押さえの割合が
1979年の統計開始以来で最大になると、主な株価指数はこの日の安値に下げた。
7−9月(第3四半期)に30日以上返済が遅れているローンの割合は季節調整済みで
6.99%に上昇。既に差し押さえ手続きに入ったローンの割合は2.97%となった。
5日の西欧市場では全18市場で主要株価指数が下落した。
INGは8.2%安。クレディ・スイスは5.5%下げた。シーメンスは6.2%下落。
BHPは8%下げた。銅価格が一時8.5%下落したことが売りを誘った。
BPは6.6%安。シェル(6%)やトタル(8.9%)もそれぞれ下落した。
原油相場は一時6.5%下げ、1バレル=40.85ドルまで下げた。
■英独仏の株式指標
英国FT100指数は前日比114.24ポイント(2.7%)安の4049.37。FTオールシェア指数は
同 54.61ポイント(2.6%)下げ2013.74。
ドイツのDAX指数は182.76ポイント(4.0%)安の4381.47。HDAX指数は92.29ポイント(4.1%)下げ2177.73。
フランスのCAC40指数は173.15ポイント(5.5%)低下し2988.01で終了した。
ブルームバーグ
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003006&sid=aEUPvU0ipfUk&refer=jp_energy