国際路線の撤退が相次ぐなど苦境にあえぐ中部国際空港で、ブラジル路線が好調だ。東海地方に
多く居住する日系などのブラジル人らの「生活路線」として定着した格好だが、不況で国内雇用の
足場が揺らぎ、利用者減による影響を心配する見方もある。
ブラジルへの日本からの出国者は2006年の調査で2万4000人で、サンパウロへ向かう
旅客の67%が成田空港へ回っていた。状況が変わったのは昨年10月以降で、ドバイの
エミレーツ航空が中部発のドバイ経由航路(毎日1便)を開設してからだ。
日本から従来は北米経由が主流で、米国の通過ビザ取得など煩雑な手続きが要るが、ドバイ経由は
ビザが不要。乗り継ぎの良さも受け、今は77%が中部空港に転じた。中でもエミレーツの
利用は、ブラジル路線を持つ他の中部発の10社を押しのけ、群を抜いている。
国内の日系ブラジル人は32万人。うち17万人が住む愛知、岐阜、三重、静岡の東海地方は
魅力的な商圏。今年6月に大韓航空も北米経由で新たに参入した。「観光でないから
安定している」と、旅行代理店のアルファインテル南米交流名古屋支店は話す。
最近は不況の直撃を受けた利用者も。「子供も日本で育った。景気が戻れば、またこの路線で
来たい」。静岡県の自動車部品工場で18年間勤めた日系3世の男性(46)は雇用契約の
継続がなく、先月半ばに家族らとドバイ経由便で飛び立った。
旅行代理店では出国便の予約取り消しも出始めたが、同支店の小阪秀生支店長は「帰国者は
そう多くない。チケットを買うお金がない人もいるが、ブラジルの給料は日本に比べてかなり
安く、日本で何とか踏ん張ろうとしているのだろう」と分析する。
エミレーツ航空は「需要に変化はなく、生命線に変わりない」と強調する。
ただ、ブラジル路線について、小阪支店長は「取り扱いは昨年に比べて10%ほど減っている。
今後、不況の影響が出てくるかもしれない」としている。
中部空港では今夏以降、国際線は27便減って316便となっている。
ソースは
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2008120402000077.html 大勢の日系ブラジル人で混雑するエミレーツ航空の搭乗受付前
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/images/PK2008120402100002_size0.jpg 関連スレは
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http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1226875255/l50