原油や銅相場が少なくとも過去20年で最大 の下落率を示すなか、
投資銀行は、商品トレーダーの報酬を最大75%削減する 可能性がある。
人材仲介会社ケネディ・アソシエーツ(ロンドン)によると、報酬が最高水 準の金属や
エネルギーのトレーダーの給与や賞与などを含めた2008年の年収は 100万ドル(約9400万円)
から150万ドルと、07年の500万−800万ドルから 減少すると見込まれている。人材仲介会社
アームストロング・インターナショナ ル(ロンドン)によると、米金融業界で石油取引大手の
銀行であるゴールドマ ン・サックス・グループとモルガン・スタンレーでは、トレーダーらの
賞与は 60%減少する可能性がある。
ケネディ・アソシエーツのジェーソン・ケネディ最高経営責任者(CEO、 38)は「結局、
商品業界も防弾チョッキのように無傷というわけにはいかない。 トレンドに沿っている」
との見方を示す。同社の顧客には米メリルリンチなどが 含まれる。
原油や銅、金相場が7年続伸したことを受け、銀行やヘッジファンドは、原 料への投資を
拡大したが、穀物や燃料、金属銘柄で構成するロイター・ジェフリ ーズCRB指数の年間下落率が
過去最大に向かうなか、下期(7−12月)に入 って人員削減を進めている。ゴールドマンは
11月に商品部門も含め10%の人員 削減を実施。スイス最大の銀行、UBSは10月、工業用金属と
エネルギーの店 頭取引から撤退する方針を示した。
ネーピア・スコット・エグゼクティブ・リサーチのショーン・スプリンガー CEO(52)は
「07年と08年初めの商品市場の熱狂は沈静化している。熱狂か らほとんど休眠状態に移行
している」との見方を示した。同社は1992年から銀 行を対象とした人材仲介業務を手掛けて
いる。
■より安定した場所へ
米ウォール街の銀行からは、より安定したポジションを求めて、世界3位の 独立系石油取引会社、
オランダのトラフィグラ・ビヒールや独最大の電力会社エ ーオンなどの公益企業に移る人もいる。
英人材仲介会社グローバル・リソース・ソリューションズ・グループによる と、
銀行のエネルギートレーダーやリスク管理担当者の報酬はエネルギー会社と 比較して約7%
高い。1年前には18%高かった。石油・ガス・電力会社の中堅 の取引担当者の年収の平均は
約9万ポンド(約1260万円)で、上級管理職は38 万ポンドとなっている。
ソースは
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003017&sid=aRBcGSEp.bVM&refer=jp_japan 依頼を受けてたてました。