田中精密工業は2011年3月期までの3カ年に予定していた約98億円の設備投資のうち、
完了していない67億円分をいったん凍結する方針を固めた。
主力の自動車向けアルミ製エンジン部品の増産などに備える計画だったが、
内外市場における自動車業界の変調で受注環境が急速に悪化、中期計画を大幅に見直す。
田中精密は3カ年で、エンジンバルブの開閉に使うロッカーアームを増産したり、
主要取引先のホンダの新機種への自動車部品供給に対応したりする設備投資を計画していた。
このうち来期に予定していた米国子会社エフ・ティ・プレシジョン(FTP、オハイオ州)での増産計画を白紙に戻した。
増産計画は工場内の生産ライン増強などが柱で投資額10億円。
これによりFTPで今年7月に生産を開始した鉄製ロッカーアームの生産能力を、
現在の1.8倍にあたる年産20万台に引き上げ、鉄製ロッカーアームを主力製品として育てる考えだった。
http://www.nikkei.co.jp/news/retto/20081127c6b2702u27.html