★タカラトミーなどおもちゃ冬商戦 おうちで遊んで“生活防衛”
玩具業界にとって最大の商戦であるクリスマス商戦とお正月のお年玉商戦が近づき、各社の新商品も
今年らしさを競っている。今年は米国の金融危機に端を発した世界的な景気後退で、消費者は節約
志向を強めており、自宅回帰がキーワードになりそうだ。
タカラトミーが生パスタ製造機や手のひらサイズのカラオケを投入するなど、外出してお金を使わずに、
自宅で楽しい時間を演出し、家族や友人で楽しめる商品が注目を集めている。
タカラトミーが12月4日に発売するのは、自宅で簡単に生パスタを作ることができる「パスタパスタ」
(1万3125円)。フィットチーネやラビオリといった本格的な8種類の生パスタの製造が可能だ。
節約志向から外出を控え、自宅で食事をする人が増えていることを意識し、“不況に強い商品”と
いえそうだ。誰でも簡単に本格的な生パスタを作ることができるのが特徴で、親子で一緒に作ったり、
ホームパーティーで使ったりするケースを想定している。
開発を担当したライフ開発チームの城崎恭平・主任はゲームタイプの貯金箱が好調であることに触れ、
「遊ぶだけではなく実用的な側面を持つ玩具が人気になっている」と最近のトレンドについて話す。
バンダイは簡単にクレープ作りが楽しめる「くるっとクレープル」(2940円)を9月に投入した。昨年7月の
発売から15万個を売り上げた「のりまきまっきー」の姉妹品。
こうしたクッキングトイ(調理玩具)の人気の背景には、「食育になる」という理由で購入決定権を持つ
母親に支持されていることがある。また、中国製ギョーザ中毒事件などで手作りが見直されていることも
人気を後押ししている。
タカラトミーが10月に発売した2.4インチ液晶モニター付き世界最小級カラオケ「ハイカラ」(1万500円)や、
音楽に合わせて動き、スピーカーにもなるインテリア玩具「フラワーロック2.0」(6090円)なども
「節約ムードで家で過ごす人も盛り上がれる商品」(広報チーム)だ。
今年は自宅でお金を遣わずに済む“生活防衛型おもちゃ”が人気になりそうだ。
2008/11/18
http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200811180019a.nwc