大阪市のウナギ輸入販売会社「魚秀(うおひで)」と神戸市の水産物卸売会社「神港魚類」などによる
中国産ウナギの産地偽装事件で、兵庫、徳島両県警は15日、魚秀社長の中谷彰宏(44)と
神港魚類のウナギ担当課長北本順一(40)の両容疑者ら数人を不正競争防止法違反(虚偽表示)容疑で逮捕した。
ほかの数人についても任意同行や出頭を求めて取り調べ、容疑が固まり次第、順次逮捕する。
両県警は、一連の偽装で魚秀が約3億3千万円の利ざやを得たとみており、詐欺容疑でも立件する方針を固めている。
両県警の合同捜査本部によると、中谷社長と北本課長を除く逮捕や聴取の対象は、
魚秀の福岡営業所長(41)▽高松市の水産会社元専務(44)と弟の元社員(36)
▽高知県南国市の水産加工会社取締役と部長▽東京都の食品商社社長(56)の6人。
捜査本部によると、中谷社長らは魚秀と親会社「徳島魚市場」(徳島市)が中国から輸入した
冷凍ウナギのかば焼き約256トンの在庫を処理するため、国産への偽装を計画。
これらのかば焼きを架空会社「一色フード」が製造したように見せかけ、愛知県「三河一色産」と偽って
仲卸業者ら約30社に計約50トンを売った疑いが持たれている。
捜査本部は、魚秀の中谷社長が昨秋、抗菌剤検出問題で在庫が膨らんだ中国産かば焼きの
扱いについて福岡営業所長や北本課長らと対応を協議し、架空会社を使った偽装を発案したとみている。
具体的手口は、中谷社長が魚秀の非常勤役員で南国市の水産加工会社取締役に偽装方法について相談。
取締役と同社部長が、高松市の水産会社元専務らに中国産かば焼きを国産箱に詰め替えるよう依頼し、
偽装ウナギは「一色フード」という架空会社から東京の食品商社2社が買い取ったように見せかけられ、
一部が市場に出回った疑いがあるという。
当時の中国産かば焼きの価格は256トンで約4億4千万円だった。
一連の偽装で魚秀に売却代金約7億7千万円が入り、差し引き約3億3千万円の利ざやを得ていたとされる。
このうち、水産会社元専務に1億円▽2商社に計4千万円▽北本課長に1千万円がそれぞれ渡ったという。
捜査本部は、これらの資金提供が偽装に協力したことへの「報酬」だったとみている。
http://www.asahi.com/national/update/1115/OSK200811150031.html 関連スレ
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