【太陽電池】大競争開始、海外に抜かれる「元祖」日本[10/24]
1 :
依頼142 ◆3laCLecqbU @犬猫上等φ ★:
http://jp.reuters.com/article/jpEnvtNews/idJPJAPAN-34496820081024 ※記事中の企業の関連情報は、ソース元でご確認ください。
[東京 24日 ロイター]
太陽電池ビジネスを舞台とした世界規模の大競争が始まった。地球温暖化の原因となる
二酸化炭素(CO2)を排出せずに無尽蔵の太陽光から電気を取り出すメカニズムは、
エネルギーと環境の問題を同時に解決する切り札として、かつての鉄鋼や現在の
半導体に続き21世紀の基幹産業になるとの期待が高まっている。
この分野ではシャープなど日本メーカーが研究開発や製品化で世界をリードしてきたが、
ここにきてアジアや欧米の新興企業が台頭。日本メーカーが過去の優位を維持するのは
困難との見方も浮上している。世界や日本の経済地図を塗り替える可能性のある
太陽電池をめぐるビジネスの最前線を探った。
<日本メーカー、薄膜型で反転攻勢>
10月1日。夏のような強い日差しの中、奈良県葛城市のシャープ葛城工場では、神事が
行われた後、新たに導入された生産ラインで製造された薄膜太陽電池の出荷が始まった。
同工場での薄膜型太陽電池の年間生産能力は160メガ(メガは100万)ワットに増強され、
太陽光を電気に変える変換効率は9%と業界トップクラスを誇る。同工場で記者会見した
濱野稔重副社長は「薄膜太陽電池工場は『21世紀の油田』といってよい存在だ」と強調した。
シャープは、2010年3月までに操業開始予定の堺工場(堺市)にも薄膜太陽電池の新工場を
建設中。欧州では薄膜型の新工場の建設を検討中で、2011年3月期には薄膜型の
生産能力を年間1ギガ(ギガは10億)ワットと、現時点の6倍強に引き上げる計画。
2010年代半ばには6ギガワットにまで薄膜型の生産能力を拡張する構想も進めている。
薄膜太陽電池は、現在の主流である結晶系太陽電池に比べ、原料シリコンの使用量が大幅に
抑えられるほか、製造工程も結晶系に比べ短縮できるので、初期投資はかかるが量産に向く。
結晶系に比べると変換効率は落ちるものの、土地が安価な地域で大規模な発電所を建設する
用途に適している。
独自の構造を持ち、変換効率が業界最高の「HIT太陽電池」を生産している三洋電機は、
新日本石油と共同出資会社を設立して、2010年度にも薄膜型の生産に参入すると発表した。
三洋の佐野精一郎社長は今月、ロイターとのインタビューで「(中近東など)資源国が
ターゲットになる」と、中東産油国とのつながりが深い新日石の営業力を通じて、中東で
持ち上がっている大規模な太陽光発電プラントの早期受注を目指すとの意向を示した。
このほか昭和シェル石油が年間生産能力1ギガワット規模の新工場を国内か海外に建設し、
2011年操業開始を目指すとの計画を公表している。生産するのは薄膜型ながらシリコンを
使用しないタイプで、投資額は1000億円以上となる見通し。
京セラや三菱電機といった国内有力メーカーも、従来型の多結晶シリコン太陽電池の
増産計画を打ち出してる。だが、世界では日本国内に比べよりダイナミックな動きが
官と民によって展開されている。
>>2以降に続く
2 :
犬猫 ◆3laCLecqbU @犬猫上等φ ★:2008/10/24(金) 23:44:37 ID:??? BE:1178266188-2BP(5000)
>>1の続き
<欧州で開花する市場、躍進する新興企業>
「2030年、政策支援と省エネルギーが進んだ場合、太陽電池の発電量は世界の電力需要の
14%を賄い、市場規模は4540億ユーロ(約59兆円、1ユーロ130円で計算)、潜在雇用数は
1000万人」──。欧州太陽電池産業協会と環境団体グリーンピースは今年9月、こうした
未来予想を示した。現在の太陽電池の世界市場規模は1兆2008億円(富士経済調べ)程度。
計算上は今後20年あまりで50倍の市場拡大が見込めることになる。
過去数年間を振り返っても、太陽電池市場は急拡大が続いてきた。野村証券金融経済
研究所によると、世界の太陽電池生産実績は05年に前年比47%増の1759メガワット、
06年は42%増の2500メガワット、07年は71%増の4279メガワットと増勢基調だ。
これを支えたのが、欧州を中心に広がる「フィード・イン・タリフ(FIT)=
固定価格買い取り制度」と呼ばれる支援策だ。
FIT制度は、太陽光などで発電した電気を電力会社に20年間といった長期間にわたり、
通常の電気料金の2─3倍の高値での買い取りを義務付けている。ドイツでは2004年に
FITを本格化させたことで、2005年には太陽電池の設置量で日本を追い抜き世界一となった。
日照に恵まれたスペインもFITを積極展開し、07年の新規太陽電池の設置量で世界2位に。
フランス、イタリア、ギリシャといった欧州各国のほか、韓国もFITを採用している。
<原料のシリコン価格が急騰>
需要急拡大の余波を受け、原料シリコンの価格も高騰。シリコンメーカーのトクヤマによると、
年間契約などの相対市場で04年には1キログラム当たり30ドル程度だったシリコン価格は、
現在80ドルほどに上昇している。スポット市場では400ドル程度ともいわれ、国内太陽電池
メーカー各社の関係者は一様に「とても手を出せない」とため息をつく。
こうした市場の構造変化の間隙(かんげき)を縫って台頭したのが、ドイツのQセルズや中国の
サンテック・パワーといった新興勢力だ。Qセルズは1999年末に設立。2001年夏に従業員
19人で生産を始め、わずか7年で太陽電池市場の世界トップ(野村証券調べ、以下同)に
躍り出た。サンテックは01年に設立。2005年末にニューヨークに上場し、07年に太陽電池
生産でシャープに次ぐ世界3位に付けた。両社ともシリコンの調達を戦略的に進め、
創業から数年で世界屈指の地位を確保した。
一方、日本勢は05年には上位5社のうちシャープ(1位)、京セラ(3位)、三洋電機(4位)、
三菱電機(5位)の4社が占めていたが、07年にはシャープ(2位)、京セラ(4位)、
三洋(8位)と各社とも後退。三菱電はトップ10から脱落した。シャープは07年、
シリコン調達で海外勢に買い負けし、長年守ってきた世界一の座をQセルズに明け渡した。
>>3以降に続く
3 :
犬猫 ◆3laCLecqbU @犬猫上等φ ★:2008/10/24(金) 23:44:54 ID:??? BE:828468195-2BP(5000)
>>2の続き
<ちぐはぐな日本政府の対応、国内勢に厳しいシナリオ>
市場の拡大とともに、新規参入者も増え続け、世界には現在200社以上の太陽電池
メーカーがあるという。京セラの前田辰巳専務は「今のソーラー市場はバブル。200社のうち
8割はつぶれる」と予測する。日本メーカーは太陽電池の研究開発や製品化で先行し、
この産業を育成してきたという自負がある。
しかし、過去の研究開発や設備投資の収穫期に入るはずだった時期に新興勢力の追い上げに
直面し、し烈な市場競争に巻き込まれつつある日本メーカー関係者の表情は複雑だ。
日本政府による太陽電池推進政策もちぐはぐだといえる。1994年度から続けてきた太陽電池の
補助金を05年度に財政難を理由として打ち切った。ところが、福田康夫前首相が太陽光発電の
大規模導入を含む包括的な温暖化対策を打ち出したこともあり、08年度中に補助金を
復活させる。だが、日本政府は世界の主流となっているFITの導入に動く気配がない。
半導体などハイテク分野の調査・研究、戦略コンサルティングを行うジェイスター(東京都
中央区)の豊崎禎久社長は「太陽電池は半導体・液晶と同じような状況になる。アジア、中国、
台湾企業に負けるということだ。2013年には日本勢は全社、トップ10外にはじき出される」と
厳しい予想を示す。豊崎氏はその理由として、1)シリコン原料である珪(ケイ)石の8割を握る
中国は、すでに輸出制限をかけており、自国産業を伸ばす方向に政策を強めれば外国に
材料が供給されない、2)薄膜太陽電池は、(キーを回せば製品ができる)一貫製造ラインで
作れるようになり、資金さえあれば誰でも参入できるようになる──といった点を挙げる。
創業10年に満たないメーカーが、数十年の研究開発を続けたメーカーを追い抜く現実。
温暖化対策の救世主として期待される太陽電池ビジネスだが、実態をのぞくと
グローバル競争の厳しい現実が浮かび上がる。
(ロイター日本語ニュース、浜田 健太郎記者;編集 田巻 一彦)
関連スレ
【エネルギー】ホンダ:大型施設向け薄膜型太陽電池発売―自治体・企業の普及図る[08/10/23]
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1224782141/ 【電機】韓国LG電子:2010年から太陽電池を量産、生産ラインを新設…約170億円を投じ [08/10/21]
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1224600150/
シャレになんねーニュースだな…朝からキツイわ
被害者のご冥福をお祈りします
珪石自体は世界中にある
問題は精錬のための電気代の安さだしな
円高の今こそ金属シリコン確保に手を打ってほしいな
政府はもっと派手に支援していいと思う、特に国内設置はどんどんするべき
内需のための公共事業ならこういうとこ支援しなきゃ
半導体の教訓を生かし、研究開発と投資をしっかりやってほしい。だが、少し国内だけでも
参入企業が多すぎだろう。早いうちに再編を加速させた方がいい。
7 :
名刺は切らしておりまして:2008/10/25(土) 00:23:55 ID:lKGq/hr5
日本の太陽電池の開発者達は、中島みゆきの地上の星聴いて気合いれろや
>>6 そうだよなぁ……ちょっと多すぎ。各個撃破されるよりは、シャープとあともう1社に絞った方がいい。
9 :
名刺は切らしておりまして:2008/10/25(土) 00:35:34 ID:0TuaLfxQ
なんかどっかで聞いたような話だな
なんでいつもこうなるのかな
10 :
名刺は切らしておりまして:2008/10/25(土) 00:36:11 ID:0TuaLfxQ
まぁ答えは書いてあるが
太陽電池の購入代金は30年かかってやっと元が取れるんだと
12 :
名刺は切らしておりまして:2008/10/25(土) 00:39:10 ID:8WdKkoJs
土建屋の事しか頭に無いからね・・・・この国の官僚とか政治家はさ。
13 :
名刺は切らしておりまして:2008/10/25(土) 00:39:59 ID:8NCdQzZo
太陽電池ごときでは日本が優位に立つのは無理だろう。
そりゃー日本製は少しは効率がいいだろうけど、その程度だよ。
自動車みたいに部品点数も多くないしね。
転職先に太陽電池関連業界勧められたのだが…
15 :
名刺は切らしておりまして:2008/10/25(土) 00:43:22 ID:cRgd/veK
太陽電池の材料を売って貰えないと日本は終わる
16 :
名刺は切らしておりまして:2008/10/25(土) 00:45:05 ID:Y1p7BM+r
欧州じゃ補助金ジャブジャブだして売り出してるだけだからいずれ需要が落ちそうだよな
原油も安くなってるし、欧州の経済もガタガタだし
この競争も一年後には環境ががらりと変わってそうだ
原料はケイ素だからどこからでも手に入るよ。
ただ、生産するのに莫大な電力が必要だから、
電気代の高い日本国内で生産するのは割に合わないけど。
18 :
名刺は切らしておりまして:2008/10/25(土) 00:46:30 ID:8WdKkoJs
>>16 結局、補助金を出しまくった韓国が半導体や造船で勝ったみたいに、
補助金を出してシェア握ったところが勝つんじゃないの。
自由競争云々という幻想が世間に蔓延してるけど、結局は政府の
ケツ持ちって重要だよな。
>創業10年に満たないメーカーが、数十年の研究開発を続けたメーカーを追い抜く現実。
特許とかはどうなってるわけ?先行メーカーの研究成果にただ乗りできるから、
新興メーカーが急成長できるんでしょ?それとも技術もクソもない分野なのか?
技術漏れてるなぁ。
21 :
名刺は切らしておりまして:2008/10/25(土) 00:52:27 ID:G+cimGJp
FIT制度、欧州の各家庭が我も我もと導入したら、
そのうち立ち行かなくなるんじゃね?
22 :
名刺は切らしておりまして:2008/10/25(土) 00:52:27 ID:QvkpI44q
>>17 太陽電池で作った電力使えばいいじゃない(´・ω・`)
23 :
名刺は切らしておりまして:2008/10/25(土) 00:53:00 ID:JN4tWcP2
需要が一巡する前に、設備投資回収出来れば良いけどね
大体需要が少なすぎ。屋根程度の面積に付けたってたいして得にならん
>>19 新技術と量産の違いと思われ。
ただ、太陽電池は設置場所が限られるので、かならず頭打ちになる。
太陽光発電よりも蓄電技術、送電技術のほうが将来性が高い。
日本政府は電力会社から圧力かけられて、太陽光発電を軽く見てたのが失敗だったな
世界的な流れとして、自然の力を利用した発電方法が求められている
今後も日本国が技術立国として世界市場で闘っていくためには、太陽光発電など世界市場のニーズに合わせておくべき
携帯電話と同じでガラパゴス現象になってからでは時すでに遅し・・・。目先の利より国家百年の計
何十年もトップだったのに、あっという間に抜かれる分野なら
本格的に金になるころまで、放っておくほうがいい。
また追い抜けばいいだろ。
そんな簡単に抜かれたってことは別に今までの蓄積とかいらんのだろ? 先
に投資して失敗事例を潰しておいてやる義理はない。
29 :
名刺は切らしておりまして:2008/10/25(土) 01:13:10 ID:IkGEeoOr
>>26 禿げ同。
つーか太陽電池は宣伝に言いように使われてんな。
従来の発電技術のさらなる改良の方が、効果あるんだけどねぇ。
この辺まさに、日本の技術力は世界一ぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!
でもあんまり理解されない(´・ω・`)ショボーン
30 :
名刺は切らしておりまして:2008/10/25(土) 01:14:12 ID:PE3L3ESm
どっかの大学で塗料自体を太陽電池にする研究してたよね
画期的なのが出来たとして、公益性から他にライセンスしろという話になる
一番の受かる生産では儲けられない。工場も立たない。
せいぜい研究開発にボーナスを出すくらい
家の屋根に補助で無理につけようとするから非効率なんだよ!!
個々の物理的経済的事情でやたら適応にコストがかかるし
昼不在で需給ギャップがでかいし、保障の問題めんどいしで、、
手っ取り早く雪国以外の小中高の学校と役所役場公民館の屋根や浄水施設の蓋とか
に公共事業で数年かけて乗っければいいんだよ、国の金で
それぞれ30−50kwぐらいの規模でつければ設備容量で150万kwぐらいにはなるだろ
それでもまだ微量だけど(総発電量で考えれば)
家に設置するのに比べれば公共施設なんで発電ピークに稼働してるし
災害時に非常電源で使えるし、教育効果も狙えるし、
すでに空いてる屋根使って規模があるから効率いいし(鋼材使う架台がネックだが今なら円高だし)
最低限の発電量はメーカーに保証してもらってやれば
勢いづけにはもってこいな政策だと思う、一カ所でまとめてやるより系統に影響少なそうだしね
原油が落ち着いてきて、
エコキュートやら太陽電池の魅力がなくなってきたな
シリコンを使わない技術がすでにあるんだから問題無い