米国に本社を置き、VISAやマスターカードなどクレジットカードなどの決済業務を手掛ける
世界最大級のカード決済業務会社トータル・システム・サービス・インク(TSYS=ティーシス)が
アジア初の決済業務拠点を名護市に開設していたことが22日、分かった。
TSYSの100%出資子会社で日本法人のティーシス・ジャパン(東京、近藤均社長)が名護市
のみらい2号館に決済処理業務を担うデータセンターを開設、9月から稼働している。今後、日本
やアジア市場での事業拡大に力を入れる上で、国内でありながらアジアに近い沖縄の地域性が
進出の決め手になった。
TSYSは米国で約50%、欧州で約50%のカード決済処理業務のシェアを持つ。日本では銀行
やカード会社自身がカードの決済処理を行うのが主流なため、同社の知名度はまだ低いが、決済
業務を専門会社に委託するのが一般的な米国や欧州では、同社は最大級のシェアを誇る。
データセンターは、決済処理を行うメーンのコンピューターを置き、通信回線を利用して自動で
決済処理を行う。同社のデータセンターはこれまで米国と英国だけにあり、アジアでの開設は初。
ティーシス・ジャパンの近藤均社長は「沖縄がアジアに近いこと、名護市のみらい館の施設が良質
なことなどから名護市へのデータセンター開設を決めた」と沖縄進出の理由を述べた。 同社によると、
データセンターは主に機械による業務のため、今回の進出に伴う大量の新規雇用の予定は現在の
ところない。県情報産業振興課の担当者は「最初はデータセンターの立地から始まった企業でも、
今ではコールセンターやシステム開発など大量の人手を要する業務を沖縄に移管している事例が
ある」と今後の業務拡大に期待を示し、「世界的に知られるティーシスの進出はほかの大手企業の
呼び水にもなる」と歓迎した。
▽ソース:毎日.jp (2008/10/23)
http://mainichi.jp/area/okinawa/news/20081023rky00m020006000c.html ▽TSYS Japan プレスリリース
http://japan.tsys.com/news/index.cfm?ID=887&PageID=221&showArticle=1