【金融】世界恐慌の入り口か、日本経済最大のピンチに [08/10/10]

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◆ 株価暴落:「大恐慌ではないか」…広がる動揺

止まらない株価暴落に不安が広がった。10日、日経平均株価の終値が5年4カ月ぶりの
9000円割れとなった。下落率は戦後3番目。

投資家は「値下がり」を示す緑一色となった株価ボードをぼうぜんと見つめ「勝ち組」と
呼ばれる大企業の周辺からも影響を心配する声があがった。
【丸林康樹、中井正裕、本多健、堀智行】

◇兜町
「これが大恐慌というものではないのか。紙の資産は信用できない」。証券会社が
集中する東京・兜町。30年の投資歴を持つ東京都品川区の自営業男性(65)は
まくしたてた。

株に見切りをつけ、金を買うことも考えているという。銀座で待ち合わせをしていた
埼玉県桶川市の会社社長の男性(52)は「保有株の株価が半減して数千万円の
損をした」と肩を落とした。

証券マンからはため息がもれた。取引先から帰ってきた男性(33)は「お客さんの
動揺がすさまじい。ジェットコースターに乗ってるようだ」。別の男性(55)は「連休
明けの相場がどうなるか怖くて仕方がない」と漏らした。

◇百貨店
歳末商戦を控える百貨店でも、暴落を懸念する声があがる。大丸東京店(千代田区)
の広報担当者は「年初から高額品や衣料品を中心に売り上げが伸びていないのに
株安が追い打ち。15日からおせち料理の予約を始めるが、この経済トレンドが続く
と心配だ」とぼやいた。

三越日本橋本店(中央区)に買い物に来た横浜市の主婦(66)は「手持ち株の含み
益もかなり減った。残りの人生にどのくらい影響があるか見当もつかないし、出費も
控えている」と話した。

◇トヨタ
「日本経済のけん引役」と言われてきたトヨタ自動車。米国市場の冷え込みで輸出車の
生産が減少、円高による打撃もあり、不安を訴える関係者もいる。

愛知県豊田市のトヨタ本社工場に勤める男性社員(35)は「株安は大きなダメージ。
会社が揺らぐことはないだろうが漠然と将来に不安を感じる」。トヨタ系ディーラーの
店長(48)は「9月中旬から極端に販売台数が落ちた。株の下落でますます先が読め
ない」と嘆く。

愛知県安城市の自動車部品メーカーの社長は「2週間前から一気に仕事が減った。
同業者はどこも同じ状態で受注単価も落ちてきた。何とか仕事を取ってくるしかない」
と危機感を募らせた。

豊田市内でウナギ店を営む水野功さん(58)は「バブル経済崩壊の時は、トヨタは
海外で好調だったので影響は少なかったが今回は、うちのお客さんも減っている」と明かした。

■ソース
毎日.jp ( http://mainichi.jp/ )[毎日新聞 2008年10月10日 21時03分]
http://mainichi.jp/select/today/news/20081011k0000m040078000c.html