米ワイヤレス通信用半導体大手ブロードコム(Broadcom)は8日、競合のクアルコム
(Qualcomm)を相手取り、携帯電話関連の技術について特許権の乱用が見られると
して、米国カリフォルニア州南部地区連邦地方裁判所に提訴した。
ブロードコムは、「クアルコムによる携帯関連の半導体製品販売や特許ライセンス行為
は、特許権の乱用にあたる。クアルコムの特許は「消尽」しており、法的強制力を欠如
している」と訴え、同地裁に対して宣言的判決を求めている。
「特許の消尽」とは、特許で保護された製品について、「特許権者の権利は、販売後の
製品には及ばない」とする原則のこと。
ブロードコムは7日に提出した訴状で、クアルコムが「消尽」した特許を使用し、ワイヤレス
通信業界で販売後も製品使用に制限を課すことは、ロイヤルティの2重徴収にあたると
主張。またこの行為は特許権の乱用にあたり、クアルコムに超過利潤をもたらす一方、
業界と消費者には損害を与えたと主張した。
別件で両社が長期間争っている特許侵害訴訟では、控訴裁判所が先月、クアルコム
によるブロードコムの2件の特許に対する侵害を認め、3件目の特許は無効と判決している。
■ソース
IP NEXT (
http://www.ipnext.jp/ )[2008/10/09]
http://www.ipnext.jp/news/index.php?id=4707