北陸3県の銀行の間で企業・個人への貸し出しが伸び悩み、預金が増え続ける傾向が
鮮明になってきた。日銀金沢支店の調べでは、預金から貸出金を引いた預金超過額は
7月末で3兆7800億円となり、1年前から3.3%増えた。今年春からは3兆9000億円前後を
推移し、2000年以降では最高水準。北陸は貯蓄性向が高い地区だが、企業・個人ともに
経済活動が鈍りつつある。
7月末で3県の表面預金(実質預金と切手手形の合計)は10兆8100億円、貸出金は7兆
300億円。伸び率でみると表面預金は前年同月末比2.2%増、貸出金は同1.6%だった。
表面預金の伸びが貸出金の伸びを上回るのは7月末までで17カ月連続。
金融市場混乱による株式市場の低迷や金融商品取引法施行の影響でリスクを回避す
る動きが目立つ。北陸銀行では「解約に至らないまでも、投信値下がりで新規購入を控え、
定期預金に資金を滞留させる預金者が目立つ」という。富山第一銀行の国内の普通預金
など個人預金は、9月末残高で前年同月比2%増加。今後も増加基調が続くとみる。
ソース:日本経済新聞
http://www.nikkei.co.jp/news/retto/20081003c6b0302303.html