清酒醸造業の県内最大手・朝日酒造(長岡市)は、吟醸酒など高級酒の製造設備がある
新しい酒蔵を建設する。現在、普通酒を中心に生産している第2号蔵の老朽化に伴う建て
替えで、2009年に着工し、11年ごろの完成を目指す。多品種小ロットで高級酒の生産を
強化し、将来的には新商品開発、生産も見込む。
同社の酒蔵は2棟あり、1995年に建て替えた第1号蔵は主に高級酒を生産。第2号蔵
は74年に完成した建物で、同社の本社社屋の中で最も古い。中越地震、中越沖地震によ
る傷みもあり、建て替えを決めた。
新蔵の規模や設備は検討中。第2号蔵を解体し、その跡地周辺を建設予定地としている。
新蔵では普通酒の製造を継続しながら高級酒の量も増やす。
県酒造組合によると、2007年の全国の清酒出荷量は約68万キロリットル。10年前に比
べ、4割以上も減少している。本県も07年の出荷量は約5万キロリットルで、1997年に比
べ3割以上落ち込んだ。朝日酒造は97年に1万747キロリットルだったが、2006年10月
―07年9月は8207キロリットルと2割以上減っている。
同社によると、主力商品の「朝日山」普通酒の需要が年々減少。一方で「久保田」「越州」な
ど高級酒の売り上げは安定しており、新蔵建設を機に吟醸酒、純米酒など「特定名称酒」とい
われる高級酒製造をさらに強化する。
同社は「これからは多品種、小ロットの時代。温度管理など、目が届く範囲で酒造りを行い
たい」と話している。
画像:朝日酒造の第2号蔵。手前は新蔵の建設予定地の一部=長岡市朝日
http://www.job-nippo.com/newsimg/2251.pjpeg ソース:新潟日報
http://www.job-nippo.com/news/details.php?k=2251 ・朝日酒造HP(ニュースリリースなし)
http://www.asahi-shuzo.co.jp/