ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米パソコン大手デル
(Nasdaq:DELL)は16日、世界的な需要に「一層の鈍化」がみられると明らかにした。
この発表が嫌気されて、同社の株価は10年以上ぶりの安値水準に落ち込んだ。
デルが先月末発表した5-7月期(2009年1月期の第2四半期)決算は、売り上げが
世界全体で堅調な伸びをみせたにもかかわらず17%減益となり、投資家を失望された。
同社はそれ以来、圧力にさらされている。
デルは、利益低迷の主因としてパソコン価格の下落を挙げた。
デルはこの日のプレスリリースで「今四半期(8-10月期)は世界エンドユーザー
需要に一層の鈍化がみられる」とした。8月28日の5-7月期決算発表時には、
米国のハイテク支出の「保守主義の持続」が欧州とアジアにも広がった、と述べていた。
デルはそのほかの詳細をほとんど示さず、「事業再編に伴いコストが発生する見通し」
とした。
広報担当者は、今四半期の半ばを過ぎたため、また、ブライアン・グラッデン最高財務責任者
(CFO)が投資家向け会合での講演を予定しているため、この発表を行った、と語った。
グラッデンCFOは同日の投資家に対する講演で「われわれはより幅広い鈍化をみている。
だが、その見通しに基づきながら、依然としてシェア拡大を目指す。潜在的な市場成長とは
何かというのが要点」と語った。
同CFOは売り上げについて、中国では五輪期間中の停滞の後「回復していない」と指摘。
日本の中小企業の支出も引き続き低調、とした。
8月は通常、デルにとって売り上げが低調な時期だが、同CFOは今年は特に厳しかったと指摘。
「何が変わったかというと、9月に入っても回復していないことだ」と語った。
デルは、創業者のマイケル・デル会長が3年ぶりに最高経営責任者(CEO)に復帰した今年初めに
着手した経営立て直しのただ中にある。
同社はデル氏の不在時に業績不振に陥り、パソコン製造世界最大手の座をライバルの
米ヒューレット・パッカード(HP)(NYSE:HPQ)に奪われた。デル氏は事業モデルを
全面的に見直す野心的な計画に着手。
デルは長年、電話・インターネットを通じて顧客への直接販売を行ってきたが、
デル氏のCEO復帰後は新たな消費者向けパソコンを開発して企業支出への依存からの
脱却を図り、小売店でパソコンを販売している。世界各地の工場の売却も図っているが、
これは生産を委託製造業者にシフトすることでコストを削減するのが狙いだ。
エドワード・ジョーンズのアナリスト、ビル・クレエール氏は、この発表に驚いた、
と語り「同社のむらのある業績と自信の欠如は、業績回復に向けて多くの不透明要素が
あることを意味する」とコメントした。
デル株の16日終値は前日比2.01ドル(11.17%)安の15.98ドル。
ソース: NIKKEI NET(日経ネット) (09:07)
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/media/djCJP8119.html 参考:Nasdaq:DELL株価
http://finance.yahoo.com/q?s=DELL 関連スレッド:
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