県営名古屋空港の旧国際線ターミナルビルに今年十月、
ユニーを核とする大規模ショッピングセンター(SC)「エアポートウォーク名古屋」がオープンする。
紀伊國屋書店が入居するほか、シネマコンプレックス(複合映画館)も併設される予定だ。
同ビルのオーナーであり、県営名古屋空港の指定管理者でもある名古屋空港ビルディングの部田(とりた)哲雄社長に、
県営空港敷地の一体管理と施設運営の方針などを聞いた。
―いよいよユニーがオープンする。
「県営名古屋空港の南部拡張計画がベースにあった。旧国際線ターミナルビルをどうしようか、
という話になり、第三セクターである我が社が土地と建物を購入。
ユニーに貸し出すことになった。商業施設を誘致して地域活性化に結びつけよう、という狙いだ」
―どのような活性化が期待できるのか。
「まず、雇用が生まれる、そして商業施設だけに人が集まる。これは大きい。
県営名古屋空港は国内線のみで、良し悪しは別として、やや寂しいのも事実。
空港と商業施設の相乗効果で『にぎわい』を取り戻したい」
―空港と同一敷地に大規模SCがあるのは珍しい。
「それは考え方一つだ。中部国際空港などにはターミナルビルの中に飲食や物販の店舗が
たくさんある。空港とSCが同一ビルの中で、階層のみ別に同居していると考えればいい。
県営名古屋空港は同一フロア上に空港とSCが同居する形だが、
最新の空港となんら変わりはないと考えている」
―「同居」のメリットは。
「県営名古屋空港は、ビジネス客が多い。観光客に比べて手荷物が少ないわけだから、
余裕のある時間にSCをのぞいてもらい、お土産でも日用品でも購入してもらいたい。
県営名古屋空港の利便性が高まり、同時にSCの売り上げ増にもつながる」
―空港と同居するSCに望むことは。
「せっかく空港が近くにあるのだから、日本各地から空輸した果実や野菜などの
生鮮系特産物の販売なども、おもしろいのではないか。あくまで事業主体はユニーだから
口出しできるものではないが、空港と同居するメリットを引き出した店舗運営を期待している」
http://www.chukei-news.co.jp/news/200809/02/articles_6833.php