キリンホールディングスは25日、傘下でオーストラリア最大手の乳業会社ナショナルフーズが、
同国の乳業2位デアリーファーマーズの全株式を買収することで基本合意したと発表した。
買収金額は約840億円。2社合わせた豪州内での牛乳の販売シェアは6割超。このため
豪州の独占禁止法に抵触しないよう、買収後は豪州内で事業展開している6州のうち
2州で事業の一部を売却する考えだ。
キリンHDは昨年12月にナショナルフーズを完全子会社化したばかり。少子高齢化などで
日本の食品市場が縮小する中、海外で積極的な企業の合併・買収(M&A)に乗り出す構えだ。
デアリーファーマーズ買収を通じて、生乳の調達能力の拡大などオーストラリア国内で
事業基盤を固めるとともに、インドネシアやマレーシアなど東南アジアへの乳製品の
輸出を強めたい考え。距離的に遠い日本への輸出はしない方針。
http://www.47news.jp/CN/200808/CN2008082501000717.html