米証券大手メリルリンチの08年4?6月期決算は、46億5400万ドル
(約4950億円)の当期赤字になった。サブプライム住宅ローン関連の損失が
90億ドル(約9550億円)超に膨らみ、過去1年間の関連損失総額は
400億ドル(約4兆2400億円)を上回った。
17日に発表した。赤字は昨年7-9月期から4四半期連続。1-3月期は当期赤字が
19億ドル、サブプライム関連損失が66億ドルで、4-6月期はさらに業績が悪化。
市場の予想も下回った。4月に打ち出した約4200人の人員削減などのリストラ費用も
4億4500万ドルに及び、赤字幅を広げた。
損失を穴埋めするため、20%出資していた米金融情報大手ブルームバーグ社の
株式を44億ドルで売却。さらに子会社の売却で35億ドルを調達する見込みという。
過去1年間のサブプライム関連の累計損失額は、米大手証券4社で最も大きい。
前年4-6月期は21億3900万ドルの黒字だったが、サブプライムローンを組み込んだ
証券の販売に最後まで積極的だったのがあだになり、07年7-9月期に米金融大手10社
(当時)で唯一の当期赤字に転落。以来、四半期決算ごとに証券業界で最大規模の
損失計上を続け、1年たっても赤字から抜け出せなかった。
保有しているサブプライム関連の証券を徐々に売って損切りを進めてきたが、
サブプライムローンの焦げ付きが増え続けているため関連証券の値下がりが拡大。
損失が増える悪循環になっている。
米金融大手では、今年3月末までにサブプライム関連で450億ドル(約4兆7700億円)
以上の損失を出した米シティグループが18日に4-6月期決算を発表する予定。
シティも損失拡大が予想されている。
ソースは
http://www.asahi.com/business/update/0718/TKY200807180060.html