★07年度県のフィルムコミッション 経済効果は前年度比倍増
映画やテレビドラマ、CMなどのロケを地元に誘致し、支援する県フィルムコミッション(FC)事業で、
二〇〇七年度の撮影件数が前年度比十九件(30・6%)増の八十一件となり、経済効果は
一億四千二百三十一万円で二倍以上に増加したことが八日、県のまとめで分かった。
福田富一知事は同日の定例記者会見で、「設立二年目でFCが浸透し、支援内容に満足した撮影隊が
リピーターになってくれた」と理由を挙げた。
〇七年度に県FCへ寄せられた相談は三百九十五件で、七十件(21・5%)増えた。
ロケ隊の宿泊費や弁当代、機材類の調達などロケ関連経費を合算して推計した直接的な経済効果は、
七千五百十五万二千円増加。一作品の平均額は百七十五万七千円となった。
映画が二十八件で34・6%を占め、二倍以上に増えており、滞在日数の多い映画ロケの増加が
経済効果を押し上げたとみられる。次いでテレビドラマ、プロモーションビデオ、CM、テレビバラエティの
順に多かった。
映画では、那須地方が舞台の「那須少年記」、県東部で撮影された「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」が
オール県内ロケ。テレビ朝日の人気連続ドラマ「相棒」では、県議会議事堂が東京地裁の設定で使用された。
本年度は、白い犬が話すソフトバンクの人気CM「白戸家の人々」のテニス部入部編が、さくら市の
旧喜連川高で行われている。
県FCは、ホームページでロケ地情報を発信するほか、宇都宮市、那須町、芳賀町、栃木市、那須烏山市の
FCや各市町の担当者と連携して適地を紹介する。地権者への連絡や撮影ルートの設定、道案内、
許認可手続きのサポートなどを行う。
事務局の県観光交流課は「本県は自然が豊かで撮影に適したスポットが多く、東京からの近さが
好まれている」としている。
知事は「今後も積極的に撮影隊を誘致し、本県の魅力を発信することでイメージアップや誘客、活性化に
つなげたい」と述べた。
(7月9日 05:00)
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20080708/22167