米Googleは20日、「Google Trends」において新サービス 「Google Trends for Websitesを開設したと発表した。指定した複数のWebサイトの トラフィックをグラフで表示し、比較・分析できる。
Google Trendsはこれまで、世界中のユーザーが使用している検索語句を表示できる サービスとして提供されていた。今回、トラフィック情報と合わせて利用することに よって、別の観点からデータを見ることができるようになった。
Google Trends for Websitesでは、最大で5つのサイトを同時に比較できる。画面上の フォームに比較したいサイトのドメイン名をカンマで区切って入力すると、それらの サイトのデイリーユニークビジター数の推移がグラフで表示されるほか、Google Trendsに 基づく検索語句や利用している地域なども表示される。Googleアカウントにサインイン すると、追加データも閲覧可能だ。
Google Trends for Websitesを利用したユーザーからは、データの数字が正確ではない などの意見がすでにあがっている。Googleでは、このサービスがまだGoogle Labsの 実験的な製品だとしており、時間をかけてサービスの精度を向上していきたい考えだ。
Google Trends for Websitesで表示されるデータは、さまざまなデータを集積して推測 している。 例えば、「Google Analytics」でオプトイン方式で収集された匿名ユーザーデータ、 サードパーティによる市場調査データなどだ。これら数百万ユーザーのデータを集計し、 アルゴリズムによって計算した結果が表示されている。推計された数字には当然ながら 誤差があるため、鵜呑みにすることはできないが、利用する場面によっては有用なことも あるだろう。
同様のサービスとしては、Alexa、米Hitwise、米Compete、米comScoreなどがあるが、 調査結果が異なることがある。それぞれのデータ収集方法や分析方法に違いがあるためだ。 Google Trends for Websitesも今後、同様の批判にさらされるだろう。それだけに、 Googleが収集したデータを生かしてどれだけ信頼性のあるサービスに成長できるかが 注目されるところだ。
現在のところ、Google Trends for Websitesは英語でのみ提供されており、 他の言語での提供も計画しているという。