6月は梅酒の仕込み最盛期。07年の梅酒市場は2万8516キロリットルで3年前の約1.4倍に急拡大した。
今年も勢いが止まらず、前年比2割増を見込むメーカーもある。
健康ブームが後押しするなか、主婦に好まれる紙パックや「こだわり系」商品が浸透している。
梅酒市場の4割弱を占めるチョーヤ梅酒。
16日、三重県伊賀市の主力工場では和歌山県産の梅「南高梅」の搬入がピーク期を迎えた。
焼酎が入った10キロリットルのタンク120基に、農家が収穫した緑や黄のウメが漬け込まれる。
おおむね1年以上かけて熟成した後、1日最大14万本(瓶、紙パック)を生産する。
梅酒市場は「焼酎ブーム」が一段落した04年ごろから活況だ。
市場規模は毎年1割前後成長しており、「酒類全体が落ち込む中では考えられない」(業界関係者)。
サントリーは今年の市場を前年比20%増と推定。前年比31%増の6394キロリットルの販売を計画している。
梅酒が伸びている背景には、消費者の健康志向がある。
古くから薬として重宝されてきたイメージがあるためだ。さらに手軽な紙パック製品の普及も追い風。
家庭の冷蔵庫に保管しやすく瓶に比べて扱いやすい。
アルコール度数も15度前後の瓶製品に比べて10度前後と低く、主婦らが受け入れやすいという。
サントリーの梅酒は業務用と家庭用の割合が3対7。06年に家庭用梅酒へ本格参入したが、
そのうちの約7割が紙パック製品だ。2リットルサイズを中心にスーパーでの購入が先導しているという。
「若い女性らのニーズに合う商品に力を入れる」(和田龍夫RTD・リキュール部長)とし、
3月には従来よりカロリーが20%少なく、アルコール8度の紙パック商品を投入した。
チョーヤも07年の紙パック製品の伸び率が前年比14%増。代表的な「さらりとした梅酒」は、
有名俳優を起用したテレビCMで認知度を高めている。
だが、紙パックは日本酒で安い「経済酒」のイメージが付いた先例があり、
「長期保存や味わいではパックより瓶が望ましい」(金銅俊二専務)と手放しで喜べない面も見える。
産地や原料を限った「こだわり系」の梅酒も消費者の関心を引いている。06年春の酒税法改正で
リキュール製造免許の取得要件が緩和され、各地の地酒メーカーなどが独自の梅酒製造に
取り組み始めたためだ。東京や大阪など都市部には、多種類の梅酒を扱うバーが登場。
居酒屋でもメニューの梅酒を目立たせるところが増えている。
宝酒造は12年の長期熟成の商品1200本を5月中旬からインターネット上で販売した。
チョーヤやサントリーは、黒糖を使ったり、ブランデーで仕込んだりした商品に力を入れている。
多様化する消費者ニーズに応えようと大小メーカーそろって特色づくりに懸命だ。
asahi.com
http://www.asahi.com/kansai/sumai/news/OSK200806170027.html 宝ホールディングス(株) 株価 - NIKKEI NET
http://company.nikkei.co.jp/index.aspx?scode=2531 依頼あり
http://news24.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1212882387/387