「ジューンブライド」の季節がやって来た。幸せいっぱいの花嫁や華やかな披露宴会場を
引き立てるのが、ブーケや飾り付けに使われる色とりどりのバラ。鮮度が命の生花だけに
国産品の流通が多いが、このところ急拡大しているのが遠くアフリカの地から運ばれてくる
輸入バラ。その唯一の受け入れ窓口が、関西国際空港だという。
昨年12月に開店した生花店「ラ・マッティーナ」(大阪市)。ショーケースにはピンク系を
中心に5、6種類のバラが並ぶ。産地はケニア。店長の山下由香利さんは「季節によって
仕入れ値や品質が変動する国産品よりも、輸入品は価格も品質も安定しているので安心して
販売できる」と話す。
農林水産省の花き卸売市場調査によれば、2007年のバラの卸売数量は4億280万本と
前年比5%減った。ところが大阪税関によると、関空を通じて輸入されたバラは751トンで
22%の大幅な伸び。生産国をみると、ケニアやエチオピアといったアフリカが目立つ。
なかでもエチオピアは前年比7倍だ。
(中略)
もともとアフリカは欧州向けの切り花輸出の一大産地。それが日本市場に入ってくるように
なったのは、02年10月にエミレーツ航空がドバイ?関空を結ぶ路線を就航したからだ。
それまで欧州経由で丸2日かかっていたアフリカから日本までの空輸時間はドバイ経由に
なったことで、わずか18時間と大幅に短縮。05年にはドバイに保冷施設も整備され、
鮮度の高いバラの空輸を可能とする環境が整っていった。
(中略)
農水省の調査によると、国内産のバラの作付面積は生産農家の高齢化などが響き、9年前に
比べて2割も減少した。その穴を埋めるように品質面で国産品並みの水準といわれる
アフリカからの輸入品が拡大しているのだ。特に、結婚式や送迎会が多い9月から12月、
卒業シーズンの2月、3月はバラの需要期にもかかわらず国内産地からの出荷が落ちる時期。
こうした需要期を支えているのが輸入品という。
価格はどうか。イオン系のスーパー、カルフールの店頭でいま並んでいるバラの価格は、
国産の1本250円に対し輸入品は100円程度と手ごろ。季節によって国産品の卸売価格が
大きく変動するのに対して、輸入品の卸売価格は1本当たり40-60円の間でおおむね安定
しているという。
(後略)
ソース全文は
http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/news000358.html 依頼を受けてたてました。