[デトロイト 3日 ロイター] 自動車メーカー各社が発表した5月の米国内
自動車販売台数は、前年から減少した。ガソリン価格の上昇を受けて、大型トラックや
スポーツ用多目的車(SUV)が敬遠され、ゼネラル・モーターズ(GM)、
フォード・モーター、クライスラーの販売台数は、2けた減の落ち込みとなった。
ホンダは5月、販売台数がクライスラーをはじめて上回り、第4位に浮上した。
また、トヨタ自動車の販売台数は、前年同月比で減少したものの、トップを走るGMとの
差が縮まった。
5月は、ホンダの「シビック」と「アコード」、トヨタの「カムリ」「カローラ」といった
セダンの販売台数が、フォードのピックアップトラック「Fシリーズ」を上回り、
燃費効率のよい車に消費者の関心が移っていることが浮き彫りになった。
セダンの販売台数が「Fシリーズ」を上回るのは、1991年以来初めてのことという。
業界全体で販売台数が減少するなか、ホンダと日産自動車の販売台数は、それぞれ前年比
11%増、4%増と健闘が目立った。
ホンダ米法人のエグゼクティブバイスプレジデント、ディック・コリバー氏は、
販売台数が増加したことについて「購入パターンに、この10年間で最も大きい変化が
起きていることの現われ」との見方を示した。
GMは30%減、フォードは19%減、トヨタは8%減となった。
GMは、燃費のよい車への関心の高まりに合わせて生産能力を調整するため、北米にある
4カ所のピックアップトラックとSUVの生産工場を閉鎖し、2カ所の工場で生産を
増強する計画を明らかにした。
5月の米自動車販売台数は、年率1425万台で、前月の1440万台から減少した。
1-3月の月あたり平均は1520万台だった。
5月のGMの市場シェアは19%となり、過去最低に落ち込んだ。
米自動車販売に占める乗用車の比率は07年は半分以下だったが、5月は57%に上昇。
トラックは1995年以来の低水準となった。
トヨタは、トラックへの需要低下や米経済の減速を背景に、08年の販売台数は
前年記録した過去最高水準には達しない、としている。
ガソリン価格の上昇や消費者心理の弱さ、信用収縮を背景に、米自動車市場にとって
今年はここ10年で最悪の年になるのではないか、との懸念が広がっている。とくに、
燃費効率のよい車やクロスオーバー車へのシフトは、大型車を得意とするビッグ3を
直撃している。
ソースは
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-32086120080603 依頼を受けてたてました。