【インタビュー】ロナルド・ムーア氏に聞くM&A制度の問題点…「株主の利益だけを目的にした買収は妥当でない」 [08/05/20]

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1きのこ記者φ ★
■市場は万能、ばかげた説
Jパワー(電源開発)株の買い増し計画の中止勧告を受けた英系投資ファンド、
ザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド(TCI)や、サッポロビールなどに買収提案を仕掛ける
米系のスティール・パートナーズ・ジャパンのように日本の企業が外資によるM&A
(企業の合併・買収)にさらされるケースが増えている。

短期的な利益を狙う外資の参入に企業の反発は大きい。
日本にとって求められるM&A制度は何なのか。
ロンドン大名誉教授で、日本の企業経営などを研究するロナルド・ドーア氏について聞いた。

−−日本で外資によるM&Aの動きが広がっていることに批判的な見解を持っている
「日本では、外資による基幹産業の支配が国益に反するかどうかが問題となっている。
 だが、それとは別に重要な問題がある。外資系、国内系に限らず、株主だけの利益を
 目的としたファンドに今のように自由に企業を買収できるようにしたM&A制度が本当に妥当か
 どうかという点だ」

−−今の制度自体に問題があると考えているのか
「『市場の規律を受けなければ、経営者が怠け、資本効率が落ち、大変なことになる』。
 市場原理が万能と信じている人たちはこう主張しているが、こんなばかな説はない。
 今ほど企業売買が簡単にできなかった1980年代がそんなに非効率だっただろうか。
 市場主義に洗脳された世代に思想的制空権を奪われ、大切なことを見失っている」

−−今の日本の企業経営に欠けているのは何なのか
「従業員を大事にする経営だ。敵対的買収の可能性が低くなれば、昔のように従業員の福祉を
 考えるような経営に戻っていく可能性があるかもしれない。60年代にはすべてのステークホルダー
 (利害関係者)を取り持って経営をする主体性、判断力を持った経営者が多かった。
 そうした経営者に権力が集中するような状況を経営者資本主義というが、そういう形に戻るべきだ」

−−株主重視の経営が日本経済にどんな影響を与えたのか
「株主重視の資本主義が主流になったのは、日本経済の不振の原因である内需不足とも関係がある。
 賃金の低迷による消費の落ち込みが大きいからだ。
 20年前の円高不況から回復した4年間に 賃金は2割近く上がり、株式配当の上昇率は2%程度だった。
 最近の4年間は賃金が4%カットされたのに配当は2倍以上になった。役員報酬も株主に
 どれだけサービスするかに比例し、2000年を境に上昇してきた。
 従業員の賃金と連携されていた時代とは大きく変化した」

−−短期的投資を狙ったファンドに対する規制も必要か
「株の長期的保有を奨励する制度や、企業から配当を搾り取ることを狙った
 敵対的買収を防止する制度が必要だろう」

ソース
http://www.business-i.jp/news/kinyu-page/news/200805200014a.nwc
2名刺は切らしておりまして:2008/05/20(火) 21:59:24 ID:fdWnk5on
ジェームズ・ボンドか
3きのこ記者φ ★:2008/05/20(火) 22:02:24 ID:???
ああああ、ロナルド・ドーア氏です。ごめんなさい。
>>1スレタイ訂正します。
4名刺は切らしておりまして:2008/05/20(火) 22:02:50 ID:zn3b4yy2
神の見えざる手はなかなか粗暴に動くものだ
油断してると往復ビンタとか食らうぞ
5名刺は切らしておりまして:2008/05/20(火) 22:06:26 ID:e8JMuuLk
日経では絶対書かない記事
6名刺は切らしておりまして:2008/05/20(火) 22:07:48 ID:GdszdKiD
だから必要がないなら上場するなと。
何でこんな簡単な理屈がわからないのかね。
Jパワーについては小泉改革とやらで無理やり上場させられて同情はするがね。
7名刺は切らしておりまして:2008/05/20(火) 22:10:54 ID:oFGNbFKM
非上場で組合バカ強で初任給30万の会社に入り損ねた。
こないだそこの会社からうちに転職してきた人がいる。
給料は確実に下がったはず。どこ行っても大変なんだなと
小学生みたいな感想をもった。
8名刺は切らしておりまして:2008/05/20(火) 22:12:32 ID:ntiITPnJ
え?何?すごくいいこというじゃんこの人。
9名刺は切らしておりまして:2008/05/20(火) 22:16:07 ID:n5C5VW2v
経営者の政治的・経済的『独占』は不公正な『労働契約』の強要を生んだ

(い)優越的地位を基にした、従業員差別、激しい賃金格差の強要
(ろ)『独占』を拡大再生産する為の、マネジメント
(は)殺しと破壊、脱法による利益追求の容認

政府が利益追求フィールドに対する関与を弱めた後で、
ミニ国家たる企業とその統治者である経営者は、「合理的」だと言って

まるで北朝鮮のような組織運営を行っている。

被差別社員に対する差別は「合理的」なのだ。
経営陣だけが暴利を貪る事も「合理的」なのだ。
消費者を欺くこと、、消費者が傷つくことを容認することは「合理的」なのだ。
10名刺は切らしておりまして:2008/05/20(火) 22:19:36 ID:8Pox5jAT
>>1
なんか当たり前の事書いてるけどこの当たり前が今の時代は危機にさらされてるよな
どんどん人心はすさんで、無駄に金を回させるために資源を消費してる気がする
11名刺は切らしておりまして:2008/05/20(火) 22:22:20 ID:ouwNGrQ2
経営者を獰猛な金正日に変貌させたのが株主である。

市場の経済主体は完全情報を基に利己的に行動し、自らの効用を極大化する。
市場原理が前提とする人間像である。 
特に投資家、株主、ファンド、投機筋はこの人間像に近い。 新古典派経済学ではこれらの
このような経済主体の利己的行動が合成されると、あらゆる経済主体にその果実が行き渡り、
至福のときが訪れるのだそうだ。
12名刺は切らしておりまして:2008/05/20(火) 22:22:34 ID:8SBkBb6p
イギリスは食われまくりで金持ちの上位のほとんどが外人になっちまったから教訓がしみてるんだろう
13名刺は切らしておりまして:2008/05/20(火) 22:31:41 ID:wdC9htRg
市場原理が万能のわけが無いw
市場が閉まってる時に、時間外取引で市場最高値とかつけてるんだもの
一部の金持ちにコントロールされてる市場w
14名刺は切らしておりまして
金儲けと別の次元がいいのなら、株式会社にすることはないよ。
ましてや上場するなんて気違い沙汰。