【素材】「世界最速の水着」用素材を大阪の山本化学工業が開発[04/30]
水着オタとして説明しておくとこの素材はスーパーコンポジットスキンという。
高級ウェットスーツではおなじみだが、水着素材としてはなじみが薄い。
上記のblueseventy社のpointzero3という水着は2年ほど前に発売されている。
アイアンマンハワイというトライアスロンの世界的レースがあるのだが、このレースはウェットスーツ禁止なのでこのような際どい、ルールギリギリの水着が発売された。
で、2006年に水泳の苦手なノーマン・スタッドラーという選手がこの水着を着て水泳をトップグループで上がってそのまま逃げ切って優勝した。
毎年トップから5分以上遅れる選手が数十秒の遅れで上がったんだよ。
で翌年つまり2007年、プロ選手のほとんどがこの水着を着て泳いで大幅にタイムアップした選手が多かった。
ただウェットスーツ禁止のレースでウェットスーツもどきの水着を着て泳ぐ事に懐疑的な意見もあったし、競泳で認められる事なんてないだろうと思っていたのだ。
ところが今年ホームページを見たらfina(国際水泳連盟)の公認を受けたとの記述があってビックリしたのだ。
ルールに適合するロゴの小さいバージョンも今年になって発売された。
つまり競泳でも使用可となったわけだ。
俺は日本の3社のいずれかがこの素材を採用するのではないか、と踏んでいたのだが、3社ともオーソドックスなポリエステル・ポリウレタンの水着だったのでずっこけた。
これじゃ勝てない、と思った。大体思った通りになったわけだ。
でも実は5年ほど前に日本のメーカーがこのスーパーコンポジットスキンを使って競泳水着を作っている。
その会社はゴールドウィンである。つまり現在スピード水着の国内製造販売をしている会社である。エレッセというブランドで発売したのだが、価格が高く製造効率が悪いのか、流通量が極端に少なかった。
当時はfinaの公認はとっていなかっただろうと推測する。
最初にレーザーレーサーを見たとき、実はスーパーコンポジットスキンを使っているのでないかと思った。胸とかのパネルの部分に。今までの経緯を見ると違うみたいだね。
俺が知る限りzootというメーカーもこの生地のスイムスーツを出している。
ちなみに日本に代理店があり、通販で買える。
blueseventyのほうが現在代理店がないので国内では買えない。
以上、俺が知ってる情報。あーすっきりした。
ここの会社の株買おうと思ったんだけど、株式公開してないんだよね。
あと、今年に入ってラバー系のスイムスーツがいくつか発売されれて、いずれもfinaの公認をとっている。
というわけでレーザーレーサーでは勝てない、という状況も起こりうるかもしれない。
広い視野を持って道具選びしましょう。おわり