水中ロボットを用いた水の流れがある管路内調査を受注
−ダイバーではできない長距離管路の点検−
三井造船株式会社(社長:加藤 泰彦)は、大阪市建設局より「水中ロボットを用いた
放流きょ調査業務」を受注し、このほど調査を完了しました。
今回、大阪市より受注した管路調査は、水の流れのある下水処理場放流きょ(管路長270m×
□2.5m×2.3m)と晴天時は水の流れがないポンプ場放流きょ(管路長370m×□3.0m×
3.2m×2連)です。これらの管路は、入口と出口の距離が長いためダイバーによる調査が
困難でした。今回の管路調査で使用した水中ロボットは、既に300台以上の販売実績を有する
水中テレビロボRTVシリーズのうち、長さが600mある清水中性浮力型水中ケーブルを
装着したRTV−100で、狭隘な投入口を通して管路内の水面まで下ろすことができる
小型水中ロボットです。
当社は、小型水中ロボットを用いた水中点検事業を1985年より展開しており、現在までに
600件以上の各種点検調査工事を行っています。従来は、火力発電所の冷却海水取水路や
放水路の内部点検、又は、ダム貯水池の水中土木設備の点検がほとんどでした。
一方、60年代の高度成長期に集中して整備された管路は、耐用年数の時期に近づいていると
いわれています。老朽化の他に、地震等の自然災害もあり、管路の維持管理のための内部
点検の重要性がクローズアップされています。管路は内部の水を抜くことにより、人間が入り
点検を行うことができますが、管路によっては水を抜くことができないところがあり、この場合は
ダイバーによって調査が行われています。しかし、管路の入口と出口の距離が長い、水の流れが
ある、管路の断面が小さいなどの条件により、ダイバーによる点検ができないことがあります。
管路は日本全国に網の目のようにあり、その種類は水道、工業用水、農業用水、下水道、
各種導水路などで、生活に欠かすことができない社会資本となっています。現在、そのストック
メンテナンスを行うためには、定期的な点検を行うことが重要であり、人間(ダイバー)による
調査ができない管路の内部点検に小型水中ロボットが活躍するものと期待されています。
当社の水中ロボットは水中ケーブルを通してリアルタイムに管路の画像等を見ることができ、
水中ケーブルの長さは、最大2.5kmまで延長可能です。一方で、当社は水中ケーブルを
必要としない自律航行型水中ロボットによる超長距離の活用も検討しています。
三井造船では各種の小型水中ロボットの開発を通して、各種社会資本の維持管理に寄与する
提案を今後とも行って参ります。
(ソース)
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=187695&lindID=4 (画像)
http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0187695_01.jpg (三井造船)
http://www.mes.co.jp/ ▽三井造船(株) 株価 [適時開示速報]
http://company.nikkei.co.jp/index.aspx?scode=7003 http://smartchart.nikkei.co.jp/smartchart.aspx?Scode=7003