ソースは
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=187630&lindID=1 [1/4]
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済は、各産業においてあらゆる機器、システムで
採用され社会的にも重要な役割を果たしている組み込み(エンベデッド)システムの国内市場を
調査した。その結果を報告書「エンベデッドシステムマーケット 2008」にまとめた。
この報告書では、エンベデッドシステムの「エンベデッドプロセッサ」、「エンベデッドボード」、
「エンベデッドOS」、「エンベデッドミドルウェア」、「開発環境/ツール」の
5分野38要素市場とそれらの要素を組み合わせるSI市場を対象に調査分析した。
また、組み込みユーザーを対象にOS、ミドルウェア、CPUの採用動向も調査分析した。
<調査結果の概要>
エンベデッドシステムは、FA関連、産業分野、航空・宇宙分野で採用されてきたが、現在では
携帯電話機やデジタルテレビなどに代表されるコンシュマー機器や、自動車の制御システム、
鉄道・交通システムに採用されるなど、生活、社会、産業の各分野においても重要なシステムと
なっている。
■エンベデッドプロセッサ
エンベデッドプロセッサとして採用が最も多いのはマイクロプロセッサであり、マイコンの通称で
組込み向けスタンダードプロセッサとして広範に利用されている。近年は、ネットワーク対応や、
マルチメディア機能の強化に伴いx86やARMなど非マイコン系プロセッサの採用も進んでいる
FPGA(Field Programmable Gate Array)は高速化、
低価格化によりプロセッサ用途としてロットが大きい民生機器への採用が増加しており、そのため
その他LSIの構成比が高まっている。今後は、ASIC(Application
Specific Integrated Circuit)やマイコン系に比べて
ハードウェアへの依存度が低く、ソフトウェアで柔軟な対応が可能なFPGAやASSP
(Application Specific Standard Product)の
採用が進むと予測される。
■エンベデッドボード
産業・業務用コンピュータ関連市場はFAパソコン、パネルコンピュータ、
Embedded PC、ボードコンピュータに大別され、ここではボードコンピュータ市場を
対象とした。ボード単価の低下や、ソリューションニーズの高まりからよりハイスペックな
CPU搭載ボード、Embedded PC等のシステム案件に対する注力度が高まっている。
規格別に見ると、従来規格であるVMEボードやPCI-ISAボードに関しては、
特定分野向けの需要が残るものの、市場は減少している。また、新規規格である
Advanced TCAボード、COM Expressボードでは、2007年より
まとまった採用が出始めており、今後大幅な市場拡大が予測される。
-続きます-