全国有数の生マグロの水揚げを誇る和歌山県那智勝浦町の勝浦漁協は、
市場に水揚げされたマグロに、水揚げ日や漁船名、漁場などの産地情報を入力した
携帯電話のQRコードを付ける取り組みを始めた。
同漁協によると、水産物にQRコードを付けるのは全国でも初めてという。
産地情報の明示で安心を求める消費者に応えるとともに、勝浦産のマグロの価値を高める考えだ。
那智勝浦町では、同漁協が中心となって「マグロの町」づくりに力を入れている。
漁協の市場に水揚げされたマグロを「紀州勝浦産 生まぐろ」としてブランド化することを目標にしており、
現在、特許庁に商標登録を申請している。
QRコードのシールの大きさは縦5センチ、横8センチ。
カメラ付き携帯電話で読み取ると、マグロの種類と重量▽水揚げ日▽県名と漁船名
▽マグロを捕った場所(北緯と東経)が表示される。
さらにQRコードから、勝浦産のマグロや漁港についての説明を見ることもできる。
これによって、仲買人から小売業者、消費者までが、携帯電話でマグロの産地情報を知ることができる。
また、水揚げしたマグロに張る「紀州勝浦産 生まぐろ」と銘打ったシールも新調した。
だ円形で縦12・5センチ、横15・5センチ。金色の下地に黒と赤で「JF勝浦産地承認」
「紀州勝浦産生まぐろ」と記した。これまで使っていたシールの約3倍の大きさで目立つ。
QRコードのシールは4月から、新しいブランドシールは3月から使い始めた。
型が良く、鮮度の良いマグロに両シールとも張るようにしている。
同漁協の丸山一郎参事は「シールは東京の築地市場でも評判が良い。情報発信することで信頼にもつながる。
消費者の安全と安心を満足させていきたい」と話している。
同漁協で扱う海産物の95%は、近海のはえ縄漁で捕るビンナガやメバチ、キハダ、クロマグロの生マグロで、
漁場が近く、船上での適切な処理もあり、鮮度の良さが売り。2007年度の水揚げ量は約1万1000トン。
水揚げ時期は、12月後半から翌年の6月にかけてで、いまがピーク。
1日3000〜5000匹の生マグロが水揚げされ、市場は活気づいている。
ソース
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=143934