★SL:38年ぶり運行 県とJR東など観光キャンペーン目玉 /山梨
◇4800万人誘致めざす
県とJR東日本などが協力した大型観光キャンペーン「山梨デスティネーションキャンペーン(DC)」が
4〜6月に行われる。目玉はJR中央線でのSLの特別運行で、桜や桃が満開となりピンク色に染まった
甲府盆地を車窓から楽しめる。県はDCの実施で、来年度の観光客数を4400万人(06年度)から
4800万人に増やすことを目標に掲げている。【宇都宮裕一】
DCは県や地元観光団体がJRグループ6社と協力し、鉄道で訪れる観光客を誘致する企画で、
県で行われるのは00年9〜11月以来7年半ぶり。前回は期間中の観光客が前年より10・3%増え、
187億円の経済効果があった。
今回は全国で約1500の主要駅などに県の観光資源をPRするポスターが掲示されるほか、
特別イベントなどの情報を掲載したガイドブック60万部もJR駅や旅行会社の店頭に置かれる。
特別運行するSLは、D51型蒸気機関車の第498号機。1972年に廃車となり88年に復元された車両が
4月上旬に甲府−塩山間で客車4両を引っ張る。県内でのSL運行は38年ぶり。
また、5月には、窓ガラスのないトロッコ車両がJR小海線の小淵沢−野辺山間で走り、乗客はたっぷりと
新緑の薫りを楽しめる。
DC期間中は、温泉街やワイナリー、果樹園といった主要観光資源巡りのほか、北杜市の農園で農業体験を
楽しんだり、小菅村で原始人生活を体験するなど、46通りの観光コースを準備。石和温泉と河口湖を結ぶ
バスや、東海道新幹線の新富士駅(静岡県)と河口湖を結ぶ高速バスなども特別運行される。
全国の駅に掲示されるポスターは、トンネルを通って甲府盆地に入るシーンをイメージし、画面をトンネルの
シルエットで二つに分けた5枚組み。「週末は山梨にいます。」を合言葉に、「いやされ人の週末」
「あじわい人の週末」などのテーマに合わせて県内の観光名所の写真を組み合わせた。
ソース:毎日新聞 2008年3月23日
http://mainichi.jp/area/yamanashi/news/20080323ddlk19040187000c.html