★ばねの東郷、室蘭進出へ トヨタ北海道向け供給(03/20 07:18)
自動車ばね大手の東郷製作所(愛知県東郷町)が、室蘭市内に進出する方向で検討していることが
十九日分かった。近く正式決定する見通し。新日鉄室蘭製鉄所が製造した鋼材を用い、トヨタ自動車
北海道(苫小牧)の自動変速機(AT)向けばねなどを生産する。
東郷製作所は一九四七年設立の自動車用小物ばねのトップメーカー。トヨタ自動車やデンソー、
アイシン精機などトヨタグループとの取引が多い。道内でもトヨタ自動車北海道へ部品を納入しているが、
新日鉄室蘭製鉄所が生産したばね用鋼材を愛知県で加工し、再び搬入するなど、物流面で非効率な状態が続いていた。
生産規模や操業時期などは明らかになっていないが、近く、室蘭市内に現地法人を設立する計画。
東郷製作所は愛知県内に三カ所の工場を所有、タイなど三カ国にも生産拠点を構えている。
二〇〇七年十二月期の売上高は約三百九十億円。
トヨタ自動車北海道は第五工場を本格稼働させ、新日鉄室蘭製鉄所から供給される鋼材を利用した
ギアなど、鍛造部品の製造を始めた。東郷製作所の進出は、素材調達から部品完成までを道内で
完結させ、物流費を削減したいトヨタ側の意向も働いているとみられる。
今後、同様の理由から進出を検討する企業が増える可能性があり、道内の自動車産業集積へ
追い風となりそうだ。
(03/20 07:18)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/82480.html