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早稲田大学は、世界の主要34ヶ国における、電子政府の進捗度を評価したランキングを
まとめた。これは、同大学が毎年公表しているもので、今回は2008年の調査・研究結果
をまとめたものである。ランキングは、ネットワーク・インフラの充実度や、
アプリケーション・インタフェース・オンラインサービスなど6指標の評価と、それらの
総合評価に基づいたものをまとめている。
総合評価では、2005年の第1回調査以来、引き続き米国が1位を維持した。
日本は昨年韓国と同順位の4位だったが、今年は5位へランキングを一つ下げた。同調査を
まとめた早大電子政府・自治体研究所の小尾敏夫所長は「各国が電子政府拡充に力を注いで
レベルアップしてきており、日本も一層の努力が必要である」と話している。
ランキング調査では、世界の電子政府進捗度評価において包括的な結果を得るため、今年は
BRICsのインドと、南太平洋10ヶ国の代表としてフィジーの2ヶ国を追加した。
これによって、調査・研究対象は合計34ヶ国・地域となった。
ランキングトップ10をみると、引き続き米国がトップを維持しており、全体的なレベルの
高さを示している。2位はシンガポール、3位はカナダ、4位は韓国で、日本は5位と
なった。「相対的な結果であり、ほとんど差はないが、韓国の場合は国民の電子政府サービス
利用率が高いという特徴がある。日本は利用率が低い」と小尾所長は説明する。
このランキング調査では、世界における電子政府の最新の進捗度評価について、正確性と
公平性を得るために、ネットワーク・インフラ等の6つの包括的なベンチマーク指標を策定
している。
また、この調査・研究は政府のウェブサイトとICT(情報通信技術)展開の進捗度だけで
なく、政府と民間(eーコミュニティ、eーparticipation、
eーInclusion)の関係も分析している。
指標別の電子政府の傾向では、「ネットワーク・インフラの充実度」に関して、ますます
多くの国・地域が世界の標準レベルに近づいていると分析している。
この指標による評価順位では、1位がスイスとオランダで同順位。3位がシンガポール。
4位が4ヶ国同順位で米国、ノルウェー、オーストラリア、フィンランド。次いで8位に
日本、カナダ、ドイツ、香港、ニュージーランド、台湾、イギリスの7ヶ国が同順位で続く。
これら上位国・地域は、インターネットやブロードバンド、携帯電話、パソコンの各ユーザ、
そしてセキュリティ・システムなど電子政府ネットワークを提供するための、主要で基本的な
基盤が機能的に構築されているのが特徴だと分析している。そのため、人口や国土面積が
小さい国・地域が有利になる点は歪めないとしている。
続きます。ソースは
http://tech.braina.com/2008/0313/it_20080313_001____.html